【真相】『左ききのエレン』新聞広告はなぜバズったのか

2019/12/18
2019年10月、ある新聞広告が話題を読んだ。朝日新聞に掲載された、漫画『左ききのエレン』をテーマとした見開き2ページの新聞広告だ。
10月20日の「新聞広告の日」をPRするために発信されたこの広告には、同作に登場する広告代理店「目黒広告社」と、実在する企業 The Breakthrough Company GOが、メガネブランド「JINS」の案件を巡ってコンペを行う、というストーリーの漫画が掲載された。
新聞のみならず、Twitterでも関連コンテンツを発信する複雑な展開が当たり、ネット上での「バズ」を生み出し、約1000万のインプレッションを獲得した。
仕掛け人は、GO代表の三浦崇宏氏。なぜいま、「時代遅れ」とも見なされかねない新聞広告がここまで反響を呼んだのか。新聞広告の役割は、まだ終わっていないのか。三浦氏に「マス広告の可能性」について聞いた。

新聞広告の3つのメリット

──「GO」が10月に朝日新聞で展開した「新聞広告の日プロジェクト」は大きな話題になりました。新聞は発行部数、とくに若い読者が減っているメディアですが、三浦さんが考える新聞広告のメリットは何ですか。
三浦 大きく3つあります。1つ目は、新聞は信頼性が高いメディアなので、社会性のあるメッセージや企業の姿勢を伝えるのに適しています。