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ただ、京都議定書によって、欧州(寝てても達成できる目標だった)、米国(その後離脱)、中国(そもそも参加していない)と比べて重い目標を課せられ、しかし議長国として締結したためにその後に離脱が許されずに一人負けした事実があります。
あくまで「フェア」な合意なのかについては、徹底的に議論していただきたいと思います。
正式な会期である、2週目の金曜日までに終わらないのは毎年のことですが、土曜日越えて日曜日まで持ち越すのは、記憶にある限りでは、2011年末に南アで開催されたCOP17以来ではないかと思います。
今回のCOPの交渉の論点は、昨年までの会議で積み残しになっていた、パリ協定の第6条についての実施指針等について合意を得ることでした。マニアックな話で恐縮ですが、CO2を減らすなら、削減のためのコストが少ない国・地域・案件でやればいい訳です(現状、非効率な工場などが多くあり、ちょっと投資すれば多くの排出削減が可能な国・地域とか)。
同じコストでより多くのCO2削減できますからこれは当然です。そういう効率的なCO2削減を可能にする「市場メカニズム」(削減したCO2の取引などを認める制度)が論点だったのですが、まぁもめました。
基本的に、あるイシューがもめだすと、交渉官たちは「ここで譲るなら、あっちでとろう」という感じになるので、戦線が拡大しがちになり、全体が危うくなるというのも良くある話。今回の議論はまたよく整理する必要がありますが。
この世界には、実は「職業交渉官」というのがいて、彼らは自分が契約する国(国籍とは何の関係もなく、途上国の交渉官を欧州の環境NGOから転職した人が務めている、なんていうのはよくある話)にメリットを持って帰ること、自分の働きをアピールできことが重要なので、しゃんしゃんでまとまっても困るし、完全にブレークしても困るわけです。
報道各社は皆さん、「目標の引き上げについて」が主要テーマだったように書いていますが、確かにそれも論点として出ていましたし、来年ホスト国となるイギリスはこれをメインテーマにすると今から断言しています。ただ、そもそもパリ協定は各国の自主性を前提とした枠組みであり、目標の設定も各国が決め、その達成も法的義務ではありません。目標引き上げについてできるだけ
義務的にしたいという動きはありますが、それがうまくいくとは思いづらいです。
ただ、日本は6条をまとめるのに、各国の調整に相当貢献しました。小泉大臣は相当数バイ会談(他国とのサシでの議論)をこなし、最後まで残って演説をし、拍手を浴びてました。日本の大臣で、演説後に拍手を得たのって、私の知る限り初めてだと思います。
概念として反対する国はいないでしょう。しかし、そこには、短中期的な経済の発展と、長期的な国や地球の存続が深く絡んでいます。
富めない国からすれば、富める国は散々に地球温暖化させておいて、今更、富めない国も含めて地球温暖化を語ろうというのはおかしいと思うでしょう。
欧米や日本は元より、中国も含めた富める国全てが身を削って主導しなければ、大きな決定は難しいと思います。
日本は世界的にも好感度が高い国ですし、実は日本の製造業は世界に誇れる高い環境性能を保持しています。
日本を含めた先進国が技術提供という対価を持って、全体調整ができないものかと思います。
地球温暖化は待ったなしなのに、主要議題で合意できないのは情けなさすぎます。
世界のリーダーは何を考えているのでしょうか。
今を何とかするより、100年、200年先の地球を考えて欲しいです。
会議というのは、合意事項と、そのアクションプランを決めてなんぼですから。ただ、この問題は、それだけ大きく、難しいということはわかります。
※個人的な見解であり、所属する会社、組織とは全く関係ありません
再エネを増やしても電気代が上がり環境が破壊されるが火力発電は減らない
ニュースケール社の小型モジュール型原子炉の設計レビューが最終段階へ
http://www.world-nuclear-news.org/Articles/SMR-design-review-enters-final-phases
ビルゲイツ「原子力にはとてつもないイノベーションの可能性がある」
http://www.gepr.org/ja/contents/20121029-02/
ドイツの電気料金 1998-2016
http://www.top-energy-news.de/wp-content/uploads/2016/01/BDEW-zum-Strompreis-der-Haushalte.jpg
ドイツの環境保護論者「再生可能エネルギーは景観を破壊し自然を殺しお金を浪費している」
http://joannenova.com.au/2016/10/german-environmentalists-say-renewables-are-destroying-their-landscapes/
ドイツの火力発電量 2000年 369.1TWh 2017年 361.6TWh
http://www.gadgetwear.net/2018/02/2017-37331312.html