安倍首相のインド訪問取りやめ 現地の治安が悪化
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注目のコメント
よりによもって、今、市民権改正法(CAB)への抗議活動の渦中にあるアッサム州で首脳会談をする予定だったのですね。インパールに近いという理由で。
ムスリムによる抗議活動は、警察や民族奉仕団(RSS、与党国民党の母体である巨大なヒンドゥー主義組織)との街頭での衝突を繰り返しており、死者も増え続けています。アッサムだけではなく、デリーなど各地で起きています。
現在の与党国民党(BJP)は、宿敵の最大野党、国民会議の総帥であったガンディーやネルーに否定的であり、彼らに追放されたチャンドラ・ボースを顕彰しています。国民党が進める歴史教育の修正にもそれは反映されています。ですから、ボースが参戦したインパール作戦の再評価自体には反対ではないでしょう。
それにしても、国民党は今のインドにおいてヒンドゥー主義の絶対優位を確立せんとする容赦無き闘争の最中であり、これは多数の死者を出さずにはすみません。75年前のインパール作戦を回顧しているどころの余裕はないでしょう。
首脳会談が行われる予定だったというアッサム州グワハティ市の昨日の様子。死者は2名でした。
https://www.ndtv.com/india-news/3-dead-in-police-firing-in-guwahati-amid-protests-over-citizenship-bill-2147930インドのこの問題があまりに難しいので、調べたんですが、
https://www.cnn.com/2019/11/19/asia/india-muslim-modi-intl-hnk/index.html
この記事で経緯が分かりました。
"Nehru was very cognizant of the fact that India was a diverse society and the only thing that could work was secularism," Sanjay Kapoor, a political commentator and editor of independent political magazine Hardnews, told CNN.
初代首相ネルーは、(文化的宗教的に)多様なインドにおいては非宗教主義でしか国をまとめられないことが分かっていたと。モディさんがやっているのはその建国の土台をぶち壊す行為みたいです。
トルコのエルドアンも、イスラム教で同じことをしているし、だんだんこれまでの作り上げられた調和が、崩れてきてるんだなと思います。インドの詳細な政治情勢は皆さんのコメントを読んで、なるほど…特に塩崎先生の説明がわかりやすかったです。
私は、どちらかというと、インパール作戦から75年という節目だからということで、安易に訪問地を決めた日本側の判断が軽いなと思いました。仮にインド側からそのように依頼があったとしても、一国の首相に何かあれば、インドと日本の関係はギクシャクしますし、何よりも日本の政治、経済が混乱します。
毎年、アメリカ大統領がアフガニスタンに電撃訪問というニュースが流れますが、アメリカの政府筋にいる方に聞いたことがあるのですが、アフガニスタンなどは予め予告して大統領が訪問することは、現地のテロリストに塩を送るようなもの。危なくて公式訪問など出来ないということです。
これを聞いて、やはり軍を持つ国は違うなと思いました。
日本は、かなり平和ボケしているのも事実でしょうね。