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現在の米国政府は、世界から核兵器を無くすことを目的にしている訳ではありません。米国が中国を含む新しい核軍縮を進めようとするのは、自国の安全保障に必要だからです。
INF条約や新STARTのような枠組みに参加する国々は、無駄な予算を核兵器開発につぎ込まずに済み、最低限の核兵器で相互抑止が出来るようになりますが、その枠組みの外で核兵器を開発する国があっては、枠組みの意味はなくなります。米国は、枠組みをなくして、自由に軍拡競争しようとしている訳でもありません。トランプ大統領は、損得でしかモノを考えないと言われます。無駄なお金を払いたいとは思わないでしょう。核兵器を持つ国々が合意できれば、皆が余計なお金を払わなくてすむのです。
問題は条件です。現在の中国は、米国に対して不利だと考えています。米国の核弾頭数などが、中国のそれらより多いからです。中国は、この状態で核軍縮の枠組みに入れば、不利な状態が固定されると考えます。だからこそ、「米国のINF撤退は中国には何の関係もない」といった発言になるのです。また、「現状では中国がINF全廃条約等の枠組みに入るべき理由は何もない」とも言います。米国と同等の核兵器を持って初めて交渉できるというのです。
中国が交渉に加わる気がないのであれば、加わる気にさせてやる、というのがトランプ政権の考え方でしょう。一時的には、米中間の核兵器軍拡競争が予想されます。まさに、米ソ冷戦の中で行われたことです。双方が疲弊して、これ以上軍拡を続ければ経済が破綻すると考えたところで、核軍縮や軍備管理が行えるようになったのです。
本来は、米ソ冷戦の教訓があるのですから、経済的に疲弊する前に交渉がされるべきだと思いますが、ことは自国の生存に関わることです。米国を信頼しない中国は、追い詰められるまで、核兵器管理の交渉に応じることはないように思います。また、中ロは軍事協力を進めていますが、ロシアは早く枠組みを作りたいでしょう。自らに、核兵器の軍拡競争を行う経済力が無いからです。米国は、核軍縮についてはロシアと協力する余地があるかもしれません。