[ソウル 9日 ロイター] - 北朝鮮の金英哲朝鮮労働党副委員長は9日、トランプ米大統領が「不適切で危険な」発言を続ければ、金正恩朝鮮労働党委員長はトランプ氏に対する評価を変える可能性があると述べた。

また、トランプ大統領を「イライラした老人」と表現し、「老いぼれと呼ばざるを得ない時がまた来るかもしれない」と批判した。

北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)によると、金英哲氏は声明文で、非核化協議で米国のスタンス軟化のために設定した年末の期限を米国は無視していると指摘。「われわれが失うものはこれ以上何もない」とした。

北朝鮮は8日、東倉里の西海衛星発射場で「非常に重要な」実験に成功したと発表した。これに対し、トランプ米大統領は、敵対的な行為を再開すれば金正恩朝鮮労働党委員長は「すべて」を失う恐れがあると警告し、非核化の必要性を強調した。

金英哲氏はさらに、トランプ大統領は「非実現的に聞こえる空威張りや偽善」に固執せず、「衝突に向けた秒針を止める」よう努力すべきと主張。「われわれは将来に取るべき行動を再考する意思はなく、将来の行動を不安に感じてもいない」と述べた。

また、外交を担当する李洙ヨン党副委員長も、トランプ大統領は金正恩氏を不快にさせる発言を控えるべきと批判。「より壊滅的な結果」に直面したくなければ、トランプ氏は熟考すべきとの認識を示した。さらに、北朝鮮が年末までに最終的な決定を下すと述べた。

*内容を追加しました。