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人権問題に関しては、第二次世界大戦以前は各国の専権事項でした。内政不干渉義務があるからです。しかし、第二次世界大戦において大虐殺などが起こったことの反省から、現在では、国連憲章で人権保護が規定され、国際社会として人権を守ることとされています。
人権侵害をしている国があれば、国際社会がこれを是正させようというのです。ただ、強制力を伴う措置をとれないのが現状です。人権侵害を国際社会から非難されるのを嫌う国も多く、強制力を伴う措置に反発するのです。
中国は、1999年に、NATO軍が、人権侵害を理由にコソボ空爆を行ったことに衝撃を受けました。中国自身が、欧米諸国から人権侵害を非難され、それを理由に軍事力を行使されるかもしれないと考えたのです。翌年の2000年、初の中国アフリカ協力フォーラムにおいて、中国は、国際社会は不平等に満ちていると主張し始めました。
中国は、欧米諸国は中国の台頭を脅威に感じれば、人権侵害を理由に、中国に対する妨害を企てると考えます。中国にとって、人権侵害は欧米の口実に過ぎないのです。それは、人権侵害自体が重要な問題であるとは考えていないことも示唆しています。
中国共産党にとって、共産党が中国の全てを管理し統治することこそ正義です。中国共産党の権威に歯向かう者は全て悪ということになります。正義の概念は、それぞれの国、それぞれの人によって異なるのです。中国を人権侵害で非難しても、中国自身は何が悪いのか理解できないかもしれません。
米下院が可決したウイグル人権法案は、人権弾圧を行っている中国当局者に制裁を課すよう米国政府に促すものです。中国共産党に、現在、ウイグル自治区で行われていることは、国際社会から受け入れられないと示すものだとも言えます。しかし、中国が、人権侵害を理由とした欧米の中国非難が、本当は別の理由によって行われていると信じる限り、人権侵害の問題を解決することは難しいのかも知れません。