国際比較で見えてきた、日本のIT業界が抱えている「本当の問題」とは
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下記は2年前の情報通信白書だが、いくつか象徴的なグラフが出ているのでご紹介。
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r01/html/nd112210.html
①日本と米国のICT投資の伸び率・絶対額の違い(図表1-2-2-1/2)
90年代前半は、米国も日本も同程度(15兆円前後)。国の規模を考えると、一人あたりでは日本の投資額は極めて大きかった。
でもその後、米国は伸びたのに対して、日本はソフトこそ伸びているもののハード投資は伸びておらず、ソフトについても2.5倍ほどに対して、米国は約7倍。
②ソフトウェア投資の受託開発による不効率(図表1-2-2-4/5)
日本は受託が9割、パッケージが1割。米国は受託3割、パッケージ3割、自社4割。SAPやSalesforceがイメージしやすいが、こういうパッケージを使うと、各社でそれを開発するより、費用を共通費化できる。また共通にするためにユースケース・ベストプラクティスの集約ができ、業務プロセスの効率化が進む。
それで出来ないことやインテグレーションを自社・受託でやる。各社の業務が違う中で、個別最適にしたほうが効率的なところだけそうする。それも受託は、開発人員の変動費化にはなるが、業務や組織文化の理解では自社開発のほうが効率が高いと思う。👉「バックオフィス業務の効率化などを目的にシステム開発がアウトソーシングされるようになった1980年代末から1990年代ごろと違い、今や情報システムは事業の根幹となり得る重要な役割を担います。それをベンダーに任せきりにしていては、新たなビジネスや付加価値のあるサービスを創出することは難しいでしょう。」