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イラン大統領の訪日が実現するかどうかは、米国政府が日本政府にゴーサインを出すかどうかで決まるでしょう。
 イランにはイランの外交戦略があります。その真剣さたるや、イスラーム共和国体制の生存を賭けているので、鬼気迫るものです。日本のこの地域に対する関心とはかけ離れた真剣さです。
 イランの外交戦略の基本は、味方を増やすことです。そして、主敵である米国、サウディアラビア、イスラエルの内、米国とサウディアラビアを孤立させて、妥協を強いることです。妥協とは、まず経済制裁を解除させること、そして、イランが中東地域での覇権的な影響力を持つのを承認させることです。
 イランの優先順位からいえば、まず中東域内での味方を増やすことです。今のところ味方といえるのはトルコとカタール、そして軍事的に影響下に置いているイラク、シリア、レバノン、イエメンです。さらにサウディアラビア陣営を切り崩すとすれば、クウェイト、バハレイン、できればUAEでしょう。
 それから、中東域外の味方としては、ロシアと中国がいます。経済や兵器において実質的な協力をしてくれるこの両国は、非常に重要な味方です。
 他に、域外の諸国を味方につけていけば、包囲網を崩せるかもしれない、というところにイランの希望があります。まずヨーロッパ諸国です。日本は、イラン包囲網においてさほど重要な国ではありませんが、包囲網の最もつけ入り易い部分といえます。弱い部分を狙って包囲網を崩していくのは、戦略の常道です。
 サウディアラビアとイスラエルは、イラン大統領の訪日を非常に嫌がります。米国政府も、基本は反対が多いでしょう。可能性としては、イランのことを何も理解していないものの、外交的手柄のチャンスかもしれないと思ったトランプ大統領が勝手にゴーサインを出す、というケースが考えられます。
今週、米国のポンペオ国務長官とイスラエルのネタニヤフ首相がポルトガルで会談を持つ予定だ。イスラエルは、この会談を通して、反イランの立場からサウジアラビア等のアラブの君主国との距離を縮めることを望んでいる。その一方、イスラエルは、米国によるイランへの経済制裁を緩和しようとして欧州諸国が創設した貿易取引支援機関(INSTEX)を強く非難している。この複雑な関係の中で、日本の立場が注目される。