直販と物流を大改革。楽天市場の「アップデート」は成功するのか

2019/12/6
楽天のメイン事業であるEC(ネット通販)サイト「楽天市場」がいま、大きな転換点を迎えている。
状況が大きく動いたのは、8月1日に開催された楽天主催の自社イベントでの「ある発表」からだ。
三木谷浩史会長兼社長が、楽天市場での購入額が3980円以上になれば、送料を一律で無料とする方針を打ち出した。1月のイベントでも送料を統一化する方針は示されていたが、8月1日のイベントでその金額が初めて明らかになった。
この送料無料化の狙いについて、三木谷会長兼社長は、現在の楽天市場では店舗によって送料が異なるため、「お客さまの印象では(送料が)高くなってしまうことが弱点だった」と強調する。
しかし、3980円以上で送料を無料化するということは、楽天市場に出店している店舗にとっては、送料の負担額が増えることを意味する。
【図説】ヤフーLINEに抜かれる楽天。ITからインフラへ「賭け」
このため、送料分を商品価格に転嫁して、価格を上げる必要も出てくる。そうなると、これまで売れていた商品が売れなくなる可能性も出てくる。
楽天は10月末、「沖縄・離島等」の無料化ラインを9800円以上に引き上げた。
送料の無料化ラインを設定することに出店者側の反発は根強いものの、送料無料化は、2020年3月中旬に“強行”される見込みだ。

280社が団結しユニオン

この楽天の動きに、是正を求める出店者たちが10月、立ち上がっている。
「楽天ユニオン」という組織を作り、活動を広げている。
すでに大手新聞やテレビのニュース番組でも取り上げられ、楽天ユニオンが作るLINEグループには、280人以上の関係者が入り、毎日議論が起きている。
(写真:つのだよしお/アフロ)
「楽天ユニオン」が要求しているのは、送料無料化ラインの撤回だけではない。