[パリ 29日 ロイター] - 仏中銀のビルロワドガロー総裁は29日、国内の銀行と保険会社に対し気候変動に関するストレステスト(健全性審査)を来年から実施すると明らかにした。

ビルロワドガロー総裁はパリで開かれた環境に優しい金融関連の会合で、「銀行と保険会社に対する気候変動を巡るストレステストを来年から実施する」とし、「銀行と保険会社の財務状況にすでに表れ始めている気候変動に起因するリスクを検証するに当たり、極めて重要な手続きとなる」と述べた。

総裁によると、ストレステストは気候変動を巡る2─3種類のシナリオに基づき実施され、当局は結果を公表する。ただ、事業や投資のどのような面に審査の焦点が置かれるかなど、詳細については明らかにしなかった。

気候変動を巡っては、イングランド銀行(英中央銀行)が10月に複数のシナリオに基づき銀行の審査を実施する方針を表明。欧州中央銀行(ECB)も今月に入って実施を検討していることを明らかにしている。