[ブエノスアイレス 28日 ロイター] - 12月10日に就任するアルゼンチンのフェルナンデス次期大統領は28日、経済成長を重視する一方で、同国国債の債務減免(ヘアカット)を望まない考えを示した。

アルゼンチンは約1000億ドルの国債残高を抱え、返済を巡り国際通貨基金(IMF)など債権者と協議する必要がある。

フェルナンデス氏は、財界のイベントで行った講演で「誰に対してもヘアカットは望まない。返済は停止したくない」と述べた。

また「われわれが成長を遂げ、生産や輸出を拡大し、債務返済に必要なドルを手にした日に支払う」とした。

一方で、同国の財政は「ひどい」状態にあり、債務の多くは「妄想」のような形で合意されたものだと指摘、マクリ大統領の経済政策を暗に批判した。

フェルナンデス氏は26日、IMFによる総額570億ドルの融資枠のうち、まだ受け取っていない110億ドルの融資実行を求めない可能性があることを示唆した。

前週にはIMFのゲオルギエワ専務理事に対し、債務を返済するとともに、経済成長も維持する「持続可能な」計画があると述べた。