目指すはiPS細胞の「心筋再生医療」実用化、科学者に憧れた医師の夢の軌跡 - 木原洋美「究める医師」の仕事と哲学

コメント

注目のコメント

• 平野 翔大

  Daddy Support協会 代表理事 産業医・産婦人科医・医療ジャーナリスト

  ・2019年12月21日

  アグレッシブな循環器内科教授の話です。
  医師の中で循環器内科というと、心臓カテーテルで治療したり、不整脈や心不全の治療を薬物で行うイメージです。しかし福田教授率いる慶應循環器内科は、記事の様な心筋再生などの基礎研究に励む一方、臨床ではTAVIという、これまで外科しか行えなかった大動脈弁の治療を内科でカテーテル経由で行う治療法を日本で先駆けて導入したりといった成果も挙げています。
  
  未だに心不全は死に至る大きな病気です。一度心不全になれば、何度も発作を繰り返し、その度に心機能は落ちていく。そのうち利尿薬や降圧薬などが増えていき、厳しい塩分・水分制限が課せられた中、最後は薬漬けになって死んでいく。最近では「心不全緩和ケア」という概念が成立するくらい、治療や対処も大変なものです。
  心不全に明確な原因があれば良いですが、多くの心不全は加齢や、長年の高血圧による心臓の疲弊など治療ができないものです。そんな中、心臓自体を再生させる治療が実用化されれば、多くの心不全患者の光となるでしょう。
  
  iPS細胞に最近厳しい視線が向けられていますが、実になる事を願います。