[東京 26日 ロイター] -

東京株式市場で日経平均株価は3日続伸。米国株市場の流れを引き継ぐ形で朝方からハイテク関連が堅調に推移した。前場の取引時間中、米中通商協議を巡るヘッドラインに反応して2万3608円06銭まで上昇。年初来高値を更新したが、その後は利益確定売りに押されて上げ幅を縮小した。米中通商協議を巡るニュースに振らされやすい地合いとなっている。

25日の米国株市場は主要3指数が終値での最高値を更新した。中国の環球時報が、米中通商交渉は第1段階の合意が非常に近いと報じたことなどが投資家心理を好転させた。ナスダックが1.32%高、フィラデルフィア半導体指数が2.43%高でそれぞれ取引を終了。東京市場でも値がさのハイテク関連が買われた。

日経平均は寄り付き後しばらく高値圏で一進一退となっていたが、突如上昇して、年初来高値を更新した。米中協議を巡る一部報道機関の速報に反応して先物が買われたが、すぐにマーケットは冷静になり、上昇前の水準に戻った。

後場は2万3300円台半ばから2万3400円台前半のレンジでもみあった。

TOPIXは3日続伸。東証1部の売買代金は3兆円を超えた。MSCI指数の定期見直しによるリバランスにより、引けで売買代金が膨らんだ。東証33業種では、電気機器、精密機器、ゴム製品などが値上がり率上位に入った。半面、鉱業、食料品、建設などが軟調だった。

個別では、日立化成<4217.T>が急伸し、年初来高値を更新した。親会社の日立製作所<6501.T>が、昭和電工<4004.T>に日立化成買収の優先交渉権を与えることを決めたとの報道が材料視された。買収がTOB(株式公開買い付け)になる可能性があり、プレミアムの上乗せに対する思惑が出たもよう。

一方、エア・ウォーター<4088.T>は大幅安。25日に公募増資を発表しており、1株利益の希薄化と株式需給の悪化を懸念した売りが出た。

東証1部の騰落数は、値上がり852銘柄に対し、値下がりが1199銘柄、変わらずが104銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      23373.32 +80.51

寄り付き    23451.40

安値/高値   23350.10─23608.06

TOPIX<.TOPX>

終値       1705.71 +2.75

寄り付き     1712.61

安値/高値    1705.04─1719.57

東証出来高(万株) 162299

東証売買代金(億円) 31584.47