米ウーバー、ロンドンで営業免許再び剥奪 安全面の不備で
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今回の件で問題とされたのは端的に言えばUBERのドライバーアカウントの貸し借りです。UBERのドライバーアカウントを持つ人が持たない人にアカウントを貸し出して営業させる。借りた人は自分の顔写真をアップロード出来るため乗客にはドライバーが正式にUBERと契約したドライバーか簡単に判別する方法がありません。
今回の件で借りたアカウントで営業した人がどういう人たちなのか特に報道はありませんが、例えばフランスではUber Eatsの配達パートナーのアカウントを不法移民などより困窮し身分上正式にパートナーになるのも難しい弱い立場の人に貸し出して小遣いを稼ぐ行為が横行して問題になっています。
https://www.nytimes.com/2019/06/16/business/uber-eats-deliveroo-glovo-migrants.html
ロンドンでUBERのドライバー契約を結ぶには犯罪歴と行ったバックグラウンドや有効な自動車保険の有無などがチェックされます。つまりアカウント借りてまで営業したのはこうしたチェックをパスできない高リスク層だということは当然予想できるわけです。
(追記) Guardianによると違反者の中には運転免許が取り消し中の人や子供のわいせつ画像を配布していた人も含まれるらしい。ダメダメやん・・・UBERは今年の5月には当局に報告して技術的問題点も修正したとのこと。
UBERとロンドンの関係がこじれた原因の一つにUBERドライバーによる性的暴行を適切に報告しなかった件があります。それだけに適切なバックグラウンドチェックはライセンス継続の要だったはずです。ですので1万件以上の不正ドライバーによる営業を理由はどうあれ見過ごしていたのでは確かに一発アウトも致し方ないところかと思います。「約4万5000人の運転手」が日々走り回る中で「少なくとも1万4000件」がどのくらいの割合かは知らないけれど、どの程度の“実害”が実際にあったのだろう・・・ ロンドンのタクシーが素晴らしいのは知っているけれど、値段とリスクを含めてどんなサービスを選ぶかは人さまざま。国家が取り締まらなければならないほどの問題が出ていないなら、既得権保護と見えなくもありません。米国でUberは様々な問題を順次解消して今に至っているようです。良し悪しは別として、強すぎる規制が欧州の成長力を落としているように見えなくもないだけに、具体的な実害の有り様が知りたいな (・・?
本件、Guardianの方が記事として詳しく説明しています。
https://www.theguardian.com/technology/2019/nov/25/uber-loses-licence-london-tfl
●ロンドン運輸当局は、9月にUBERに付与した2か月の試用期間をもって、ライセンスを更新しない決定を発表した。
●この決定に対して、UBERは訴訟を行い、訴訟結果が出るまでは営業を続けることができるため、Uber車がロンドンからすぐに消えることはない。
●過去の経緯として、2017年9月にロンドン運輸当局が最初にUberのライセンス更新を拒否した際、UBERは最終的に15か月のライセンスを付与して継続するように説得できた。
→今回も訴訟を通じてライセンス継続ができる可能性がある。
11月25日 10:40米国時間において、29.48USD 前日比▲0.09 (▲0.30%)と、ほとんど下落しておらず、市場は訴訟で負けるとは捉えておらず影響は限定的と見ているようです。