【岸見一郎】いちばん幸せになれる「他人との距離感」とは?

2019/11/24
心理学者アルフレッド・アドラーの教えをひもとき、対人関係に“革命”をもたらす一冊としてベストセラーになった『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)
同書の共著者・岸見一郎氏へのインタビュー最終回では、これからの時代のスタンダードとなるべき、対人関係の在り方を考察する。

「自分の人生」に向き合う小学生

──『嫌われる勇気』が6年間売れ続ける中で、読者層にも変化はありましたか?
岸見 それは変わりますね。小学生が大学生になるぐらいの期間ですから。
最近では、小学生が私の講演会に来るようになりました。質問もします。『嫌われる勇気』もきちんと読んでいます。
もちろん、受験のことしか頭になかったり、学校の勉強だけを頑張ったりする若い人も少なくはありませんが、一方で成功者として生きるのではなく、「自分の人生」を生きようと真剣に考えている若い人は確実にいるのです。
──ずいぶん早熟だという印象を受けます。