新着Pick
745Picks
Pick に失敗しました

人気 Picker
業界人でない方々に、これだけ興味を引く形で世界初のiPS細胞由来細胞のヒトへの移植の話を紹介できている状況に驚いています。

#1, 2 のデザインがあったからこそ、読者が興味と基礎知識に裏打ちされ、ここで話されている内容も入ってくるという面もあるでしょう。政代先生のインタビューの中には「世界初」である手術の緊張感とそれに対するリスクが改めてひしひしと伝わってきます。足で集めたオリジナルな特集であることは間違いありません。

iPS細胞ストックに関しては、議論するポイントが存在し、これからも社会の状況や、業界の状況を把握しつつ考えていくことは引き続き必要だと思います。

一方で、この #3 でもわかるように "「研究」の視点” を考えたときに、この事業でサポートされていなかったら、また、iPS細胞があのタイミングで山中先生により日本で発見されていなかったら実現していなかった再生医療・バイオテクノロジーは政代先生もご自身でおっしゃるように存在します。

ある治療方法で初めてヒトに試験されることをFIH, ファースト・イン・ヒューマンと呼びます。よく「iPS細胞由来〇〇、世界初!」という内容でFIHの臨床入りしただけで新聞に載るのはどうかと思うといういう意見も聞きますが、「世界初」というのはこういったリスクや、科学的、社会的状況を乗り越えたファーストペンギンです。それが一定のニュース性を持って伝えられるのは私はよく理解できます。ただ同時に、その治療が本当にモノになるかというのは別問題で、それだけで終わらず冷静に追跡して見極めるべき事象です。

#2では、「こういう成果も京都大学は出してほしかったよ。。。」と細胞ちゃんが嘆いていますが、世界をリードする基礎的な論文、日本から、そしてCiRAからも本当にたくさん出ていますよ。この分野の大きな論文って3〜5年とか当たり前です。それが出始めているところです。2018は日本のiPS細胞のFIHラッシュでした。これらも将来インパクトのある論文として報告されるはずです。

ガラパゴスは悪い意味ではありません。長期で見ればこの日本の環境、研究としてはiPS細胞はもちろん、ES細胞だってキャッチアップできる可能性は十分にあると思っています。

優秀な先生方がしのぎを削っています。
挑戦する必要はあっても、失望する必要は全くありませんよ。
高橋政代先生には私も何度かインタビューしたことがあります。いつも変な忖度をせず率直に語ってくださる方です。
たとえば、この記事でも出てくるSTAP騒動の際にも、緊迫した状況の中で私たちの取材に応じ、理研の対応の問題点を堂々と実名で批判してくれました。

今回のインタビューでは、世界初の臨床研究の舞台裏やES細胞についての見解、再生医療研究の今後の見通しまでを幅広く、かつ率直に語っており、歴史の証言として貴重な内容だと思います。

特に、患者さん自身の細胞から作ったiPS細胞由来の細胞を移植する臨床研究の二例目が中止になった「真相」は初耳でした。
これまでの理研の公式見解とは異なるので、他の関係者にも発言してほしいところです。

最も印象深かったのは次の言葉です。

「我々は十分にもう国から研究費をもらってきました。
次の研究領域や次世代に回してほしいし、あとは自分で稼がなあかんと思っています。」

国からの公的研究費の「選択と集中」を受けた分野の中心にいて、こう言いきれる研究者はそうそういないでしょう。
「目の難病」でiPSを移植した手術は、うまくいっていないのでは?
「幻の二例目」は、iPS細胞の遺伝子が汚れてガン化のリスクがあったーー。

注目度が高かっただけに、こうした疑惑や批判を浴びた世界初のiPS移植手術。その当人である高橋政代さんが、他では語ってこなかった新事実を含めて、貴重な証言をします。
かなり生々しいインタビュー
改めてiPS「が」失敗なのではなく、iPS「の」失敗というところがよくわかります。

下記記事ではそもそもiPS細胞が何なのかというところから、ビジュアルでわかりやすく、解説しています↓

【ビジュアル解説】もう一度、「iPS細胞」のすごさを知ろう。 https://newspicks.com/news/4369444
なまなましいレポートです。誤解が誤解を拡大し、言葉が一人歩きしてしまうという恐ろしい状況が起きている。

あるいは、強調した言葉が、他者を否定することにつながっている。言葉遣いはむずかしい。

今日のレポートで、iPS細胞の可能性について確認でき、安心しました。失敗ではなく、開発の途中。
新聞やTVが切り落としてしまった、手術の背景に関する事情が知れる貴重なインタビューでした。当事者の声が聞けると理解が深まりますね。
高橋先生が、自家/他家の手術を計画されていた意図、また、安全性の確保や民間資金調達といった、実用化に際して避けて通れない課題に早期からご尽力されていたこと、もっと広まって欲しいと思います。


ところで記事と直接関係しませんが以前に高橋先生がどこかで紹介されていた本が大変ユニークな視点(目だけに)でしたのでご紹介しておきます。
『眼の誕生: カンブリア紀大進化の謎を解く』アンドリュー・パーカー著(草思社)
http://www.soshisha.com/book_search/detail/1_1478.html

カンブリア紀初頭に、初めて動物に眼という器官が備わったことで、光を利用した「視覚」という新たな感覚が使えるようになり、これにより捕食・被食の活動が盛んになって、身体機構や能力が爆発的に発達を始めた...という、カンブリア紀の爆発的進化を光スイッチ説という発想で論じた本です。
せっかく眼の話題が出ているのでぜひどうぞ。
2例目の中止のことは初耳でした。

他のところは高橋先生は講演でよく述べていることです。移植で視力が劇的に回復するわけではないこと(特に1例目は安全性の確認がメインで有効性は評価項目に入らないことがほとんど)、その報道には慎重になるべきであること、再生医療に限らず最先端の医療に過度に期待をもたせてはいけない、などなど。この辺りは私も含めてメディアの責任が多分にあります。

確執やら何やらは、研究者も人間である以上少なからずあるもので、PVを上げるためのフックかもしれませんが、あまりそこにこだわると本質が見えなくなるので要注意です。あくまで、税金の使い道や日本の戦略として客観的にどう評価するか、なので。
2017年に、加齢黄斑変性症に対してiPS細胞由来の網膜を移植した症例の研究論文を発表した際には、臨床の世界最高峰の雑誌「New England Journal of Medicine」に論文が採択されました。大規模臨床試験が行いにくい日本での研究が採択されるのは非常に稀であり、驚いたのを今でも覚えています。

iPS細胞を臨床応用した場合に、手術がうまくいったとしても「成功した」とは必ずしも言えません。移植した部位のがん化のリスクが当初から指摘されていたからです。この懸念に関して、高橋先生は「5年かけて安全性を確認してきた」とのことで研究者として執念を感じさせられます。
自家移植と他家移植の部分がコスト含めたメリット・デメリット、分かりやすい。
現在はiPS細胞の自家移植が1億円ほどかかるというなかで、規模が増えれば減っていく側面もあると思う。下記のNP編集部の遺伝子特集で、遺伝子解析にかかるコストのグラフがあるが、2001年には1億ドルかかっていたのが、今は1000ドルほどまで下落している。解析と培養は全く違う分野だが、研究開発が進み物量が増えるとこういうことは起こる。
あと他家移植で比較した時にiPS細胞とES細胞だとどういうメリデメがあるのだろう?
https://newspicks.com/news/3190421
淡々とファクトをご説明いただいてて本当にこの特集は分かりやすい。
変なドラマティックな仕立てにしないで、だからこそこうあるべきだという議論をちゃんと研究者たちの間でして欲しいなぁ。

そして改めてマスコミの役割の大きさを痛感します。
ES細胞が悪役になったのは間違いなくマスコミと、それを利用してポジショニングして儲けようとした人たち。

そして今回の特集もやり方を間違えると間違った方向に行くだろう。
科学技術の基礎研究は短期的に成果の出るものではないが、やはり社会への実装をテーマにされているものが重要だと考えます。

その辺を踏まえた上でしっかりと偏りのない情報の発信をしていただきたい。