【本田圭佑 #2】自分に問い続ける、「どうなりたいねん。」

2019/11/20
スーパースターから学ぶ「どうなりたいか」のイメージ
──本田さんには、強烈な「自分の理想像」を持っているというイメージがあります。
本田 そうですね。「どうなりたいか像」は常に持っています。
 僕が大きく影響を受けたものはふたつあって、ひとつは幼少時代に父親が聞かせてくれた、さまざまな偉人のストーリー。もうひとつは、大好きな日本の漫画。
 漫画の世界は、たくさんのスーパースターを輩出しているじゃないですか。
──『キャプテン翼』の大空翼とか。
「どうなりたいか」を想像するなら、日本のフィクションが生み出したスーパースターはもってこいなんですよ。
 僕は、漫画をただの絵空事と捉えるのではなくて、「かめはめ破は打てなくても、孫悟空の人格から成長に繋がるヒントを得よう」と思うタイプ。
 最高のスターたちを、ただの漫画と捉えるか、それとも「学び」につなげるか
 自分に対して「どうなりたいねん」と問いかけたときに、漫画のスーパースターを参考にすることは多いですね。
──日本の学生に話を聞くと、生き方の自由度が拡がっているように見えて、むしろ“リスクの少ない生き方”を目指す人が多いようです。
 これまでの日本のマジョリティーは、割とずっとそうなんじゃないですか。
 でも、僕は根本的に「何者になりたいのか」という問いに対して、世の中の全員が答えを持たなければいけないとは考えていません。
 目標がなくても人生が楽しいなら、それもアリだと思います。
 ただ、何か目標があるにも関わらずチャレンジを躊躇しているのであれば、頭の中で必要以上にリスクを大きくしている気がしますね。
──リスクを過大評価している。
 チャレンジしたいのにできない人は、リスクに対する考え方を根本的に変えないことには解決にならない。
 僕は、自分という存在がちっぽけだと思ってるんですよ。そう考えると、リスクが縮小される気がしている。
 つまり、「結局、人は死ぬ」っていうところに行き着く。どうせ人はいつか忘れ去られるし、どれだけ懸命に生きても何もなかったことになっていく……そんなもんなんですよ。
  社会全体にとっては、個人の失敗や成功なんて小さなことです。だったら、本心からやりたいことをやって、失敗と成功をたくさん経験したほうがいい。
  人の意思決定を左右するのは本やインターネットで得た知識じゃなくて、自分で痛い思いをして何かを学んだ体験・経験です。
 僕自身、たくさんの挫折を経験しました。失敗の数が多いことが自慢だし、「失敗しているときこそ最高のチャンスだ」と確信していました。
 失敗や挫折を数多く経験することで、世界は拡がっていく。
 なぜかといえば、自分の限界を超えようとしているときこそ、失敗が起きるからです。失敗しない人に、成長はありえません。
──一般的に、「若いうちに色々なことに挑戦しておけ」と言います。
 人はやっぱり体裁を気にするし、自分に限界を定めてしまう。特に年齢を重ねると、「チャレンジなんて大人のすべきことではない」という“偏見”も身に付いてしまうんですね。
 僕はいま1日のなかで多くの時間を費やして、新しいチャレンジをしています。英語を学び、ビジネスを学び、経営を学んでいる。それが結果として、サッカーのパフォーマンスを高めることにも繋がっている実感があります。
 正解はひとつじゃない。挑戦の結果は、やってみないと分からないんです。
11月19日に創刊した『HOPE by NewsPicks』は、「若者の未来に、希望を。」というメッセージのもと、学生が自らの意志で「生き方」を考え、行動するきっかけを創るメディアです。詳細は下記のリンクをご参照ください。
(取材・編集:呉 琢磨 構成:吉田勉 撮影:Atsuko Tanaka デザイン:月森恭助)
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