[カレッジパーク(米メリーランド州) 18日 ロイター] - 米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は18日、現在の金融政策スタンスは適切とした上で、連邦準備理事会(FRB)は利下げを一旦停止し、今後の米経済動向を見極める必要があるという認識を示した。

総裁はメリーランド大学主催のイベントで「金融政策は経済への調整がうまく効いており、さらなる調整が必要かどうかを判断するため、今後の経済指標を注視していくことになると思う。現状は良好だ」と語った。

労働市場は依然として底堅く拡大しており、基調インフレ率は目標の2%に向かって伸びているもようだが、一方で米通商政策を巡る不確実性といったリスク要因も根強いと述べた。

また前回の連邦公開市場委員会(FOMC)会合では利下げではなく金利据え置きの決定が望ましかったが、利下げの理由も理解できるとし、決定は際どかったとした。メスター氏は今年のFOMCで投票権を持っていない。

マイナス金利については、欧州での例は予想以上にうまく行っているようだが、米国での景気後退時の導入は賛成しかねると表明。米国で過去に実績のある量的緩和やフォワードガイダンスの復活が望ましいという考えを示した。