日立やスタートアップ、攻めの法務へ 革新を主導
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自慢の弟子、草原君がフィーチャーされています。
顧客の前に出ることを直接求められていない法務、知財、ITの各部門が、経営と一体となって動き、戦略にコミットするという体制が求められることになる、という話を常日頃しています。そのためには、これらの部門が顧客に直に接することで顧客のニーズを把握することがまず求められます。顧客接点に直接触れないと、顧客の課題を正しく理解することができず、戦略立案の前提となる正しいアジェンダ設定ができないためです。
経営戦略と一体となった法務、知財、ITという絵姿は、組織が未分化で、とにかく競争に勝ち残らなければならないスタートアップ企業の方が上手く実現しています。
当事務所で今年開催した年次セミナーでは、知財部門を対象にこのトピックを取り上げ、具体例を示しながら大企業の皆さんに移行のための方法論をお示しするということを試みました。
このトピックは、組織と企業文化の改革を伴うものとして、大企業の皆さんが課題として掲げているデジタルトランスフォーメーションの議論とも密接に関わっています。
「守りから攻めの法務へ」という標語は、その一端しか捉えられなくなってしまうので僕自身は使わないのですが、法務、知財、IT部門を経営に近づけて経営戦略と一体性を持つ体制を構築するための手立てに日本企業が一刻も早く着手してくれると良いと思っています。インハウスロイヤーとして働いてみて思うのは、信頼され、経営判断を共にするような法務パーソンになるためには、ビジネスや外部環境への深い理解が必要だということです。
法務部門の存在感について米国とよく比較されますが、法務側が、法務まわり以外の情報収集、勉強をし、普段から頼られる存在になろうと努める必要があるように思います。