[ロンドン 15日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は15日、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの主要産油国で構成する「OPECプラス」は来年、競争の激化に直面するとの見通しを示した。

IEAは月報で「OPECプラスの原油に対する需要が急減すると見込まれるため、2020年は大きな試練の年となる」と指摘。「OPEC非加盟国による供給の急増が原因だ。2019年の供給量の伸びは日量180万バレル、これに対して来年は同230万バレルになる」としたうえで、米国、ブラジル、ノルウェーとガイアナなどの生産を挙げた。

IEAは、2020年のOPEC産原油への需要は日量2890万バレルと予想。これはOPECの現在の生産量を同100万バレル下回る水準。

2019年と2020年の世界の石油需要の伸びについてはそれぞれ日量100万バレル、同120万バレルの予想を据え置く一方、この見通しは米中貿易戦争による関税への影響を若干低めに見積もっている可能性があると指摘した。

12月5─6日には、OPECプラスの協調減産の延長について協議する会合が予定されている。