【新】大ロングセラー『嫌われる勇気』への誤解を、今解こう

2019/11/22
まるで預言者のように、新しい時代のムーブメントをいち早く紹介する連載「The Prophet」。今回登場するのは、対人関係に“革命”をもたらす一冊としてベストセラーになった『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)の共著者、岸見一郎氏だ。
心理学者アルフレッド・アドラーの教えをひもといた同書は、初版の刊行から6年を経ても勢い衰えることなく、11月の増刷をもって累計部数200万部を突破。一方で、日本では老後不安が拡大し、「生きづらさ」が頻繁に取り沙汰されるなど、閉塞的な状況が加速している。
そんな状況にあってこそ、改めて心に留めたい『嫌われる勇気』のエッセンスを、3回にわたって岸見氏に聞いた。
岸見一郎(きしみ・いちろう)
哲学者。1956年京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学。専門の西洋古代哲学、特にプラトン哲学と並行して、アドラー心理学を研究。日本アドラー心理学会認定カウンセラー・顧問。著書『アドラー心理学入門』など。

アドラーが社会現象になった理由