[東京 11日 ロイター] - 財務省が11日発表した国際収支状況速報によると、9月の経常収支は1兆6129億円の黒字となった。黒字幅はロイターが民間調査機関に行った事前調査の予測中央値1兆6846億円程度の黒字をやや下回った。経常収支の黒字は63カ月連続。

貿易・サービス収支は412億円の黒字だった。第1次所得収支は1兆8054億円の黒字、第2次所得収支は2337億円の赤字だった。

経常黒字は前年同月比12.5%減。貿易黒字が99.6%減の11億円にとどまったことが下押しにつながった。輸出が6.7%減、輸入が2.0%減で、輸入以上に輸出が減ったことで貿易黒字が縮小した。9月貿易統計では、中国向けの自動車部分品や米国向けの原動機の輸出が減った。

サービス収支は401億円の黒字、このうち旅行収支は1503億円の黒字で、ともに9月としては過去最高の黒字額となった。ラグビーW杯で欧州、北米、オーストラリアからの訪日客が増え、9月の訪日外国人旅行者数は前年同月比5.2%増となった。

(和田崇彦 編集:田中志保)