【現場】高齢者も愛用する、飛騨「さるぼぼコイン」の衝撃

2019/11/14
「あんとー」(ありがとうの意)。
物静かな岐阜県高山市の神社の境内から電子音が聞こえてきた。
スマホに入っている「さるぼぼコイン」の決済音だ。
さるぼぼコインは飛騨・高山地域で使える地域電子通貨で、地元の高齢男性がさるぼぼコインを使って「お賽銭」の支払いを済ませたのだという。
地元の民芸品店では定番の人形「さるぼぼ」にちなんで名付けられた、さるぼぼコイン。
2017年12月にサービス開始し、今ではユーザー約1万人、総チャージ金額は約10億円にまで成長した。
さるぼぼコインを発行しているのは、地元の「飛騨信用組合」である。
「フィンテック」とは縁がなさそうな信用組合が、なぜ地域電子通貨を仕掛けることになったのか。
NewsPicks編集部は岐阜県高山市を徹底取材。さるぼぼコインを通じて、「地域金融機関の生きる道」を浮き彫りにする。