公立学校で気候変動問題の授業を義務化、世界初 イタリア
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これ、ものすごく興味をそそられる動きです。日本だと全然ですが、大手海外メディア(New York Times, CBS, Washington Post等)でも取り上げられています。
何がすごいって、公立学校だということ、しかもカリキュラムへの統合の仕方と指導要領の再編のクリエイティビティが、物凄い。
別の記事で「必修科目化」と表現されていましたが、これは誤訳です。New York Times等によると、まずは「公民」の授業の一部分として導入され、ゆくゆくは他科目(数学、物理など)で、それぞれの観点から導入されるという流れです。
ロレンツォ氏はこれを「トロイの木馬のように」と表現していましたが、言い得て妙。このやり方で、世界初の公立学校教育カリキュラムにぶち込んできたのは、結構衝撃です。この施策によって科目それぞれを学習する意義が見出されることに繋がり、「何のために数学やらなあかんの」みたいな子供の声は、小さくなっていくかもしれません。
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以下、自分の話ですが
私がフィリピンのとある離島地域における環境教育カリキュラムの策定に携わっていた際、一番苦労したのが「他科目のコマ数を減らすことをどう説明するか」でした。「環境」という科目を1コマ/週だけ導入するだけでも、他科目が1コマ削られることになるため、なかなかそう簡単には教育委員会のOKが出ませんでした。
最終的には「総合」みたいな時間の内訳をゴニョゴニョいじったわけですが、「なんで楽しい総合の時間で環境の勉強しなあかんの」というところの説明でコマ数を要し、本当に議論してほしいポイントを満足に伝えられなかった悔しさを覚えています。
その点から考えても、このイタリアの施策は本当にすごいと思います。大注目株です。