【3分解説】ホンダ系が再編。「自動車サプライヤー」新時代へ

2019/11/8
長らく「系列」が重視されていた自動車サプライヤーで、ついに再編が始まった。
2019年10月30日、ホンダ系列の部品メーカーであるケーヒン、ショーワ、日信工業の3社と、日立製作所傘下の日立オートモーティブシステムズの経営統合が発表された。
統合時期は未定だが、新会社は日立が66.6%、ホンダが33.4%を出資する予定。社名も「日立」の名を冠する見込みで、ホンダの系列企業だった3社は、資本上は日立の一員となる。
自動車業界では、完成車メーカーごとに「系列」企業と呼ばれる自動車部品サプライヤーが存在する。
しかし、自動運転や電気自動車など業界が変革期に差し掛かり、かつての常識が塗り替えられようとしている。
これから自動車サプライヤーはどう変わっていくのか。今回の経営統合から、日本の産業を支えてきた自動車サプライヤーが直面している変革の最前線を、NewsPicks編集部が迫る。
「系列」という仕組みは、自動車業界に特有の構図だ。他の製造業にも供給先が偏ったサプライヤーはあるものの、資本関係で強固に結び付いた関係は極めて珍しい。
業界の未来図を分析する前に、まずは今の構造を作り上げた系列の特徴から振り返っていきたい。