[ベルリン 6日 ロイター] - 独スポーツ用品大手アディダス<ADSGn.DE>が6日発表した第3・四半期決算は売上高が市場予想を上回ったものの、米歌手カニエ・ウエストさんとの共同企画「Yeezy(イージー)」ブランドのスニーカー販売がいまひとつの結果に終わった。

ただ、サッカーの2020年欧州選手権を控え、今後はサッカー関連の新商品などによって業績が押し上げられるとの見通しを示した。

第3・四半期の売上高は為替調整後ベースで6%増の64億1000万ユーロ(71億ドル)で、アナリスト予想の63億2000万ユーロを上回った。しかし、靴の売上高は1%の伸びにとどまった。

インターネット通販の伸びも14%と、前四半期の37%から鈍化した。イージーブランドの靴の大半はオンラインで販売されている。

中国での売上高は11%増と、前四半期の14%から鈍化。一方、北米での伸びは加速し、10%増となった。同地域で年初に直面していたサプライチェーンの問題が解消された。

営業利益は横ばいの8億9700万ユーロ。北米向け商品の出荷加速に伴う航空輸送コスト増が響いた。

アディダスはここ数年、有名人との共同企画などを原動力に、競合ナイキ<NKE.N>の牙城とされてきた米市場でシェアを拡大。一方のナイキは中国や欧州で拡大し、アディダスに攻勢をかける。

ローステッド最高経営責任者(CEO)は第4・四半期について、米歌手ビヨンセさんとの共同企画で投入する新商品、20年欧州選手権向けのサッカー関連商品、英ロンドンで新旗艦店のオープンなどが業績への追い風になるとの見通しを示した。

19年通期の継続事業ベースでの純利益見通しは18億8000万─19億5000万ユーロで維持。売上高伸び率については6.5%近辺と予想した。

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