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遺伝性の乳がん 再発予防に公的保険適用へ

日本経済新聞
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    マウントサイナイ大学 アシスタントプロフェッサー

    遺伝子検査を保険適応にするならば、再発予防のための医療は保険適応にするのがフェアだと思います。検査をする目的が結果に応じた対策を取るためだからです。

    BRCA遺伝子の異常は、乳がんと卵巣がんのリスクを著しく上昇します。BRCAには1と2があり、さらにどのような細かい異常があるかによってもその数値が前後しますが、試算によれば、生涯の乳がん発症リスクは5割を超え、卵巣がんの発症リスクも2-4割です。一度発症すると命に関わるため、予防的な乳房切除や卵巣切除が、臨床試験の結果、科学的根拠に基づいて世界的に推奨されています。

    切除を選ばない患者さんには、25歳からの毎年のMRI、30歳からの毎年のマンモグラフィが推奨されています。そこで異常が少しでも見つかれば、組織を取る追加検査が行われます。

    そのような予防法の選択肢がフェアに提示された上で、意思決定が行われることが重要です。現状の自己負担の問題は、その意思決定に大きな影響を及ぼしている可能性が高いと思います。また、手術を保険適応にしたからといって、代替プランで数多くの検査が必要になり、将来的に治療が必要になる可能性が高いことを考えると、生涯の総支出としてマイナスの経済的効果があるとも言えないと思います。

    なお、これは群を抜いて高率な発癌率が示され、再発予防にも科学的根拠の蓄積されたBRCA遺伝子に特異的な話であって、それ以外の遺伝子異常にも普遍的に通じる話ではありません。


  • 聖路加国際病院遺伝診療センター 認定遺伝カウンセラー

    日本と海外は保険制度が異なるなか,将来発症するかもしれない「易罹患性(いりかんせい)」をどのように医療保険敵用途するかが,長年の課題だった。
    具体的に動き出すのはまだ先ですが,今回の適用は大きな一歩である。

    BRCA1,BRCA2は遺伝情報のDNAに起こった変化を修復する機能を持っている。誰もがこの遺伝子を持っているが,生まれつきこのBRCA遺伝子がうまく働かないと,乳房や卵巣でがんが好発する。
    でもこの遺伝子だけが身体の情報ではないので,家族の中で同じタイプの遺伝子変化を有していても,がんの発症年齢や臓器は異なる。
    その人の治療歴や家族背景も様々であるから,強制ではないが,ひとつの選択肢ができたことは大きい。

    遺伝子検査を受けて,自身の体質を知る・知らない権利があるし,その結果で予防の手術を選ぶ・選ばない権利があって,ライフプランに応じてチョイスできるようになっていくといい。
    今回はがんをすでに発症した方だけが,保険適用の対象だが,いずれは全くがんを発症していない未発症の方にまで,拡大されることを期待している。

    また一方で,科学的根拠のない自社開発の遺伝子検査を提供する会社も出てきており,医療機関で提供されている遺伝子検査にアクセスできるような啓発も必要。

    こうした選択肢に対して,社会的な理解が進むことを期待して。


  • 野村総合研究所 主任コンサルタント(医療・ヘルスケア)

    素晴らしい前進。
    有用性や安全性は最優先にしつつ、医療経済面のメリットについても検証されれば、二の矢、三の矢も続きそうです。


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