[クアラルンプール 5日 ロイター] - マレーシア中銀は5日、政策金利を予想通り3.00%に据え置いた。

輸出は低迷しているものの、民間支出が底堅く推移するとの見通しを示した。世界経済は引き続き鈍化しているが、最新の国内指標は依然として予想と一致しており、第3・四半期は「緩やかな拡大」が予想されるとしている。

中銀は「現行の政策金利の水準では、金融政策スタンスは依然として緩和的であり、経済活動を下支えしている」と指摘。「底堅い民間支出を背景に経済成長が維持される見通しだ」と表明した。

ロイター調査では11人中8人が政策金利の据え置き、3人が25ベーシスポイント(bp)の利下げを予想していた。

マレーシア政府は経済成長率を今年4.7%、来年4.8%と予想している。

ただ9月の輸出は6.8%減と、主要貿易相手国の需要低迷を背景に3年ぶりの大幅な減少を記録した。

コンティニューアム・エコノミクスのアナリスト、チャル・チャナナ氏は「中銀は利下げを延期し、来年まで温存した。近く利下げがあるだろう」と指摘。「米中貿易協議を見守る必要がある。依然として詳細に欠ける内容なら、恐らく1月にも利下げがあるだろう」との見方を示した。

マレーシアの第3・四半期の国内総生産(GDP)は来週発表となる。キャピタル・エコノミクスは第2・四半期の4.9%増から4.2%増に減速すると予想している。

マレーシアリンギ<MYR=>は中銀の発表を受け、0.1%値上がりした。