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ロケットと言えども工業製品であることには変わりはないので大量生産すれば桁違いに安くなります。ただ、そのいちばん高価なロケットエンジンについては量産効果が出るほど大量生産できてないのが現状です。そこで小型ロケットの使い捨て型クラスターが一つの大幅コストダウンの解になるのでは無いかと考えてます。
ファルコンヘビーの一段目は27機もエンジン付いてます。この程度のクラスター化は十分実用的ですので、これを年間100回打ち上げたとしたら2700機、200回なら5400機も作ることができ、量産効果も出てくるでしょう。特にターボポンプのシールなどと特殊が故に高価や部品なんかは。使い捨て型は頻繁なバージョンアップが可能な上に大量生産できるのでいちばん高価な部品を安く供給出来、結果としてロケットの大幅コストダウンに繋がると思います。
インターステラ(堀江さんのロケット会社)の稲川さんによる記事。非常に面白い。僕が子供の頃 (1990年代)、誰もが次世代ロケットはスペースプレーン(水平離着陸型完全再使用ロケット)だと思っていて、スペースシャトルはその過渡段階だと思われれていた。経済性を無視していたわけでは全くなく、むしろそれが経済的な解だと思われていた。誰も使い捨て垂直打ち上げに回帰するとは思っていなかった。未来の技術の予想はかくも難しい。

どうしてアポロから50年経ってまだ人間は火星に行っていないかとよく聞かれる。数ある理由の一つは、このように打ち上げ技術が知らぬうちに袋小路に入ってしまっていたことがあろう。もっとも、入るまではどれが袋小路かわからない。自動車のように裾野が広くプレーヤーが多い産業なら様々な会社が様々な技術を試すので、業界全体が袋小路に陥ることは少なかろうが、宇宙はなにぶん裾野が狭い。現在のSpaceXがやっている垂直回収も、どんどん進んでいけばやがて行き止まりになる可能性もある。繰り返すが、未来の技術の予想はかくも難しい。

振り返って考えよう。スペースシャトルの構想が始まったのは1960年代。もしイーロン・マスクがあの時代に生まれていたら、やはり次は有翼再使用だと考えたのではなかろうか。スペースシャトルが「始まった」ことは必然だったと言えよう。しかし、10年早く「終える」ことはできたと思う。技術とは、前に進めるだけではなく、時には潔く捨てることも大事なのだ。

*ちなみにMerlinエンジンのノズルは、初期はFRPによるアブレーション冷却を採用していたが、現在は一般的な再生冷却式のようである。

**SpaceXのロケットが安い理由は再使用「ではない」というのは多分言い過ぎで、もちろん再使用によるコスト削減効果もバカにならないと思うが(F9はエンジン9機使ってるのでそれだけで9億円)、それだけではないということ。

【追記】コメント欄に若干の誤解があるようなので、
1. 使い捨てロケットは殆どの場合デブリになりません。大気圏に再突入して燃え尽きるので。静止トランスファ軌道に入れてかつ近地点をあげるのもロケット側がした場合くらいでしょうか。
2. エンジンが1億円という意味です、ロケット自体ではありません。ファルコン9は9機のエンジンを積んでいるのでエンジンだけで9億円です。
従来の認識では、SpaceXは、会社立ち上げ時に、たいてい自前でやりたがるエンジン開発という高コストと高リスクを既製品を購入し、それを元にした開発で抑えた。それをよくまとめた記事。
稲川さんの会社にも通じる教訓があるかもね。