【解説】 Google、Fitbit買収をサクッと理解する「3つの視点」

2019/11/5
米グーグルは11月1日、ウェアラブル端末大手であるフィットビット(Fitbit)を21億ドル(約2272億円)で買収すると発表した。
フィットビットは、2007年にサンフランシスコで創業したウェアラブル端末メーカー。手首に装着し、歩数や消費カロリーなどを計測してくれる活動量計をヒットさせ、日本には2013年に上陸している。
シリーズ世界累計販売台数は1億台を超え、現在、2800万人以上の月間アクティブユーザーを抱えている。
グーグルのデバイス部門担当シニアバイスプレジデントのリック・オスターロー氏は、買収の狙いについてこう語っている。
「我々はフィットビットの専門家によるチームと緊密に協力し、最高のAI(人工知能)、ソフトウェア、ハードウェアを組み合わせることで、ウェアラブル分野でのイノベーションを加速し、世界中のより多くの人々に恩恵をもたらす製品を作ることができるだろう」(買収発表時のコメント)
(写真:ロイター/アフロ)
近年、ハードウェア開発に力を注ぐグーグル。その新たなピースとなるフィットビットを買収した背景と狙いを、3つのポイントに絞って解説していこう。

視点①:Fitbitの苦戦

1つ目のポイントは、両社の思惑が一致している点である。