[ニューヨーク 1日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが下落。強弱まちまちの経済指標が相場の重しとなったほか、米中通商協議を巡る期待からドルに対する質への逃避買いが後退した。

10月の米雇用統計が予想を上回ったことでドルは当初値上がりした。非農業部門の雇用者数は前月から12万8000人増加。自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)<GM.N>のストライキの影響で、伸びは前月から鈍化したものの、市場予想の8万9000人増を上回った。一方、10月の米供給管理協会(ISM)製造業景気指数は3カ月連続で節目を割り込み、ドル買いが続かなったという。

スコシアバンク(トロント)の主任外為ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は雇用統計について、GMのストの影響でもっと悪い数字が予想されていたので、実際の内容はかなり良かったと指摘。同時に「米経済の減速に対する懸念がドルを圧迫し始めている」とした。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.12%安の97.24。一時97.45まで値上がりした。

金融当局者発言では、連邦準備理事会(FRB)のクラリダ副議長が、FRBによるこれまで3回の利下げはその最大効果をまだ発揮していないものの、米経済を「かなり支援」していると述べた。

米中通商協議については、通商代表部(USTR)が、部分貿易協定を巡りライトハイザー代表とムニューシン米財務長官、および中国の劉鶴副首相が電話協議を行い、様々な分野で進展があったと明らかにした。

ドル/円 NY終値 108.17/108.20

始値 108.02

高値 108.32

安値 107.93

ユーロ/ドル NY終値 1.1165/1.1169

始値 1.1148

高値 1.1171

安値 1.1129