【世界が注目】超極細繊維「ファインファイバー」が拓く新たな可能性とは
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私も元々は不織布の技術者でした。エレクトロスピニングは高コストと取り扱いの難しさで課題のある問題児と思っていましたが、花王さんの応用例ではいずれも解消されそうで、発想の鋭さに舌を巻きました。
まず、高コストの観点では出口の用途選定で解決。クイックルの様な大量消費する日用品でなく、美容液や治療薬を染み込ませる美容、ヘルスケア用途であれば最終製品として高単価で売れるのでペイします。
次に取り扱いの難しさですが、極細繊維不織布は柔軟性を出そうとすると繊維同士の熱合着を弱くしなければならないためにすぐにふわふわとほどけてしまい、ロールで管理ができず、すごく不便になります。しかし、そもそもスプレーで直接肌に吹き付けるならば、布を管理する必要がないためやはり解決です。
あとは糸にするポリマーの開発ですね。スプレー状に吹き出せるくらいの低粘度及び溶媒への分散性と、吹き出した時に固化させるための溶媒の離脱性を両立する必要があります。それをいかに低コストで実現するかが技術者の腕の見せどころですね。ワクワクします！久しぶりに繊維の開発やりたくなりました。いいなぁ、この花王の技術者魂シリーズ。
まだまだ技術開発の余地はあるわけで、一心にそれをやられている人たちがいるというのはとてもワクワクする。
また花王が、組織横断的にイノベーションが起こそうとする、というのがすごく興味深い。
そのような組織をどうやって作り上げていったのか、その組織開発のストーリーにもとても興味があります。
そこ取り上げてくれないだろうか？
何なら自分が取材したいw花王は、洗剤やオムツなど消費財メーカーの顔もあるが、その原料・素材から研究・開発・製造をしている化学メーカーでもある。その化学メーカー的側面がとても伺える記事。
不織布はオムツやマスクなどでも身近にある。そのなかで、この極細繊維のファインファイバーの特性も面白い！そしてそれを肌に直接吹き付けるという発想が出てくるのもスゴイ！
使われるようになればコストも下がりやすい。これからどんな発想・応用が生まれてくるか楽しみ！
