[大阪市 31日 ロイター] - 村田製作所<6981.T>は31日、2020年3月期の連結営業利益予想(米国会計基準)を前年比13.8%減の2300億円に上方修正したと発表した。従来予想は2200億円。上期業績を踏まえたほか、原価低減の取り組みを進め、品種構成の向上を見込むとしている。

リフィニティブがまとめたアナリスト21人による営業利益予想の平均2340億円とほぼ同水準だった。会見した村田恒夫社長は上方修正について「MLCC(積層セラミックコンデンサ)の品種の構成が良くなったことが一番大きい」と述べた。5G向けに限らず、高機能スマホ向けや自動車向けでも、単価の高い製品の需要が持ち上がってくるという。

一方、売上高は、通期予想を1兆5100億円に下方修正した。従来予想は1兆5800億円。流通在庫が適正化しつつあるものの本格的な需要回復が遅れているほか、円高懸念もあるとして「当初想定より厳しい見方が必要」としている。

スマホの需要に関しては、中国で消費マインドの落ち込みや買い替えサイクルの長期化などから少し落ちているとしたが、「5G(の普及に)に向けて回復してくるのではないか」との見方を示した。

2019年4─9月の営業利益は、前年同期比12.9%減の1213億円だった。

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