[東京 31日 ロイター] - 経済産業省が31日発表した9月鉱工業生産指数速報は前月比1.4%上昇し、2カ月ぶりのプラスとなった。ロイターの事前予測調査値(同0.4%上昇)は上回ったが、一時的な増産要因も多く7─9月期では前期比0.6%低下と2四半期ぶりのマイナスとなり、生産の基調判断を「このところ弱含み」で据え置いた。

生産予測指数は10月が前月比0.6%上昇、11月が同1.2%低下。上振れ傾向を補正した試算値では10月は同1.6%低下の見込みで「現実的にはマイナスの可能性が高い」(経業省幹部)という。

9月の生産増加に寄与したのは、大型案件があったコンベヤや運搬用クレーンなど。半導体製造装置、超音波応用装置なども増えた。

化粧品や自動車、半導体関連は減少した。

消費増税の影響については経産省幹部は、「消費財は耐久財・非耐久財ともに生産が減少しており、駆け込みの影響はない」としている。

在庫指数は9月は前月比1.6%低下と3カ月連続のマイナス。低下が続いていたとはいえ指数は高止まりしていたが、久しぶりの大幅な低下となり、2月以来の水準まで戻した。ナフサ・軽油、リチウムイオン電池、乳液・化粧水、鉄鋼製品などが減少した。

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