【解説】過去10年間のデータで見る「淘汰される事業」の傾向

2019/10/31
今年も残すところあと2カ月。帝国データバンク情報部では、毎年この時期に1年間の倒産件数の見通しについての話題が増えてくる。
2010年以降は減少傾向が続いてきた倒産件数。だが2017年以降はその傾向に変化が見られ、今年は9月末時点で前年を2.6%上回っており、通年でも増加になりそうだ。
さらに、業種を細分化した「事業内容」(帝国データバンクの基準)ごとに見ると、同年以降で最多ペースの倒産件数を記録しているのが、10分野あることが分かった。
淘汰が進んでいる分野には、どのような傾向があるのか。帝国データバンクが分析した。

リーマン後に「倒産が減った」理由

まず、今年の倒産数を見ていこう。帝国データバンク調べによると、全国の企業倒産の件数(法的整理、負債1000万円以上)は、9月末時点で6137件。