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コメント
注目のコメント
今回は、15人以上の関係者に話を聞く、とても時間のかかる取材でした。それでも地道に取材を重ねたことで、内定辞退率問題の深層を掘り起こすことができたのではないかと思います。
特に印象的だったのが、リクルート関係者のほとんどが、かつて「マイナビに負けた」ことを今でも強く覚えていることでした。マイナビへの対抗意識は、今回の内定辞退率商品を生む遠因になっています。
ビジネスという眼鏡を通して観察すると、「就活」の違った姿が見えてきます。本特集では、これまで産業としてスポットが当てられることがなかった就活を、ビジネスの視点で切り取っていきます。
各サービスのビジネスモデルを知ることは、これから就活に臨む大学生の皆さんの参考にもなるはずです。本日から一週間、お付き合いください。大学の方で、リクナビとは手を切る、というところが増えています。筑波大学が、大学内の就活イベントにはリクナビは呼ばないようにする、とかです。それで、筑波大学はどうしているかというと、代わりにマイナビを呼ぶ、というものです。
リクナビ、マイナビ、日経就職ナビ、エン・ジャパンなどの同業複数社が競ってサービスの質が向上するのであれば、それも一つの改善策でしょう。ただ、大学生が~ナビに就活を丸投げする、というシステム自体には違いが出てきません。
「大学が学生のためによりよい就職を世話する」という視点に立つと、大学の就職課やキャリアセンターを整備して、学生の心理面や就活にかかる経費のこともケアしながら、個々人に合わせたサポートをするのがいいでしょう。大きめの大学でないと難しいでしょうが。
「就活支援、終盤戦も工夫 明治大、「納得」重視の説明会 東洋大、「伴走型」で個別相談」
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO49891170X10C19A9TCN000/
自分でインターン先を見つけてきてそこから就職につなげたり、親のコネがあるような学生なら、それでいいのです。しかし、大学にもよりますが、そうではない学生が多数を占めるのが実際です。
「どうなっている就活 最新事情まとめ読み」
https://style.nikkei.com/article/DGXZZO44109990T20C19A4000000/
大学から見ると、学生の就活は、あまりにもリクルートなどの企業の主導下になってしまいました。「この大学に行ってよかった」という満足度を高めることにおいて、就活は重要です。リクルート任せにするのよりもよい方法があるのであれば、大学がそれを模索するのも当然です。これ、すごく良い記事。なんでこんなことになってしまったか、綿密に取材してある。
結局は、商業主義的な競争に溺れてしまい本来の社会的役割が見えなくなってしまったのですね。
時々、古典的経済学の「神の見えざる手」をナイーブに信奉しているようなコメントを見ます。つまり、何事も無規制に民間に競争させ、各々が利益を最大化するように商売すれば、市場原理が社会全体の利益を最適化するように働く、と。
もちろんこの考えはケインズはじめ歴史上何度も何度も否定されているのですが、リクナビの件はいまひとつナイーブで極端な市場原理至上主義への反例を与えたと言えるでしょう。そして被害者は多くの場合、学生のように社会的立場の弱い人たちです。
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ちなみに、本当に来て欲しい学生がいるなら、こんなサービスに大金を払って裏でせせこましいことをせずに、学生に他社より高い給料を提示すればいいのです。そういうところでは逆にもっと市場原理を入れればいいと思うのですが。
逆の視点からいえば、初任給横並びを強要されているが故に、こういうセコイ手に走らざるくなるのかもしれない。すると、リクナビを潰しても、病巣を残して症状を取り払っただけになるかもしれない。
そういえば、記事にあるように就活マーケットは売り手市場ならば、健全な市場原理が働いているなら初任給は上がってきているはず。どうなんでしょう?
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