[29日 ロイター] - オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は29日、利用者の位置情報データの取り扱いについて説明に不備があったとして、米アルファベット傘下グーグル<GOOGL.O>を提訴した。

ACCCによると、問題となっているのはグーグルアカウントの位置情報の設定にある「ロケーション履歴」と「ウェブとアプリのアクティビティ」の2つの項目で、両方ともオフにしなければ同社によるデータの収集や利用を阻止できないことを明示していなかったという。2017年1月から約2年間にわたり、基本ソフト(OS)「アンドロイド」搭載のスマートフォンの利用者に対し、適切な説明がなかったとした。

ACCCのロッド・シムズ委員長は声明で「スクリーン上のこれらの表示によって、グーグルが消費者に十分に説明し、選択させることなく、位置に関する非常に重要で貴重な個人情報を収集・管理・利用した疑いがある」とした。

また、2018年下期に同社が、位置情報のデータを収集されないようにするには、「グーグルサーチ」や「グーグルマップ」を含む特定のサービスの利用を停止するしかないと説明していたことも問題視している。

ACCCは裁判所に対し、グーグルに罰金を科し、是正通知を出すよう命じることを求めている。

グーグルの豪法人からコメントは得られていない。