(ブルームバーグ): 28日の米国株式市場で米マイクロソフトの株価が取引時間中の最高値を更新した。米国防総省が進めるプロジェクトで最大100億ドル(約1兆1000億円)規模のクラウドコンピューティング・サービス契約を受注したことが好感されている。しかしこの先に費用や法務、社内事情などで問題に直面する可能性が高い。

事情に詳しい関係者1人によると、クラウドサービスで先端を走る米アマゾン・ドット・コムは、同プロジェクトの入札プロセスでトランプ米大統領の干渉があったとして、はるかに小規模なマイクロソフトのAzure(アジュール)事業への受注に対する異議申し立てを検討している。アマゾンはその事業規模や以前に米中央情報局(CIA)からクラウド契約を受けた経験から、今回の入札では最有力候補と黙されていた。

一方、マイクロソフト従業員の一部からは今回の「共同防衛インフラ事業(JEDI)」プロジェクトへの関与を巡り抗議の声が上がっている。同プロジェクトの目的は米軍のテクノノジー強化だ。

一部従業員のグループはツイッターで「当社がJEDIを受注したことに失望した」と述べた。

マイクロソフト株価は一時3.5%高の145.67ドルまで上昇した。ニューヨーク時間午後1時21分現在、前日比2.3%高の143.89ドル。

原題:Microsoft at Record High on Controversial Pentagon Contract (1)(抜粋)

--取材協力:Naomi Nix、John Harney、Amy Thomson.

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