週3勤務、育休6年。実は“会社のため”だったサイボウズ式「働き方改革」

2019/11/1

青野氏はワーカホリックタイプ

青野 青野慶久です。育児休業を3回取ったり、選択的夫婦別姓を求めたりして個人的に取り上げていただくことが多いのですが、改めてサイボウズを紹介すると、会社など組織で情報を共有し、業務効率を上げるためのグループウェア(ソフト)を作る会社です。
クラウド上で業務アプリを構築する「kintone(キントーン)」や、中小企業向けのグループウェア「サイボウズOffice」などを開発し、販売・運用しています。
今でこそ社員の満足度が高い企業といわれるサイボウズですが、1997年に創業してからしばらくは、幸福でもなんでもない会社でした。
いわゆるITベンチャーですから「俺たち、燃え尽きるまで働くぜ」みたいなノリです。私自身も寝る直前まで仕事のことを考えていたいワーカホリックタイプ。週に一度は徹夜会議をしていましたし、それがかっこいいと思っていました。
青野慶久(あおの・よしひさ)/サイボウズ代表取締役社長
1971年生まれ、愛媛県今治市出身。大阪大学工学部情報システム工学科卒業後、松下電工(現 パナソニック)を経て1997年8月、愛媛県松山市でサイボウズを設立。2005年4月代表取締役社長に就任。2018年1月代表取締役社長 兼 チームワーク総研所長(現任)。社内のワークスタイル変革を推進し離職率を7分の1に低減するとともに、3児の父として3度の育児休暇を取得。また2011年から事業のクラウド化を進め、売り上げの半分を超えるまでに成長。総務省、厚労省、経産省、内閣府、内閣官房の働き方変革プロジェクトの外部アドバイザーやCSAJ(一般社団法人コンピュータソフトウェア協会)の副会長を務める。著書に『ちょいデキ!』(文春新書)、『チームのことだけ、考えた。』(ダイヤモンド社)。