[ソウル 28日 ロイター] - 韓国統一省は28日、南北協力の象徴である景勝地・金剛山の施設の取り扱いを巡り、北朝鮮側に実務者協議の開催を提案したことを明らかにした。

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は先週、金剛山にある韓国側の「みすぼらしい」施設は撤去し、現代的な施設に建て替えるべきだと述べていた。

統一省の李相旻(イ・サンミン)報道官は、ブリーフィングで「われわれは、南北関係を巡るすべての問題が対話を通じて解決されるべきとの一貫した立場を有している」と説明。

「韓国企業の財産権に関する一方的な措置は世論に反し、南北関係を損ねる可能性があることから、この問題の妥当な解決には、十分な協議が必要だ」と指摘した。

提案は、開城の南北共同連絡事務所を通じて、南北問題と観光分野を担当する各政府機関に対して行われた。協議の日程や場所は特定しなかったという。

北朝鮮側は先週、この問題について文書のやり取りで対応すべきとの姿勢を示している。

李報道官は、北朝鮮が協議の提案に応じるかどうか分からないとした。

金剛山の施設は、開城工業団地とともに、南北の主要な経済プロジェクトであり、南北間の協力の象徴とされてきた。