[オスロ 24日 ロイター] - ノルウェー中央銀行は24日、主要政策金利を予想通り1.5%に据え置いた。国内経済が概ね9月時点の予想通りに推移しているとの認識も示した。

中銀は先月、好調な国内経済を背景に過去1年で4度目のとなる利上げを実施。ただ、世界経済の緩やかな減速を受けて、追加の引き締めの可能性は低いとの見通しを示していた。

ロイター調査では、エコノミスト35人全員が24日の金利据え置きを予想していた。今後数年以内に利上げが実施されると予想したのも、全体の4分の1未満の8人にとどまった。[nL3N27200X]

中銀のオルセン総裁は声明で「見通しとリスクバランスに関する理事会の現在の評価では、政策金利は今後も現在の水準にとどまる可能性が最も高い」と表明した。

ノルウェークローネは0825GMT(日本時間午後5時25分)時点で1ユーロ=10.1480クローネと、中銀の発表直前の10.1287クローネから下落している。

中銀は「ノルウェー経済の回復は、概ね9月時点の予想通りに続いている。基調インフレ率も予想通りだ。世界の不透明感は根強く、海外の金利は非常に低い」と指摘。「(クローネ安が)今後、インフレの進行につながる可能性がある」との見方も示した。

クローネは先週、対ユーロで過去最安値の10.24クローネに下落。対ドルでも18年ぶりの安値付近となっている。アナリストによると、国際貿易に対する懸念や年末を控えた投資家のリスク回避姿勢が背景。

ノルデア・マーケッツは顧客向けリポートで「中銀は見通しの大幅な変更を示唆しなかった。したがって、12月の会合でも金利は据え置かれるだろう」との見方を示した。ただインフレへの影響も注目されるとし、「現在のクローネ安が今後2カ月続けば、12月に金利の道筋が上方修正されると予想すべきだ」とも指摘した。