[チューリヒ 22日 ロイター] - スイスの金融大手UBSが発表した第3・四半期決算は、投資銀行部門が不振で16%の減益だった。UBSは投資銀行部門で人員削減など追加のコスト削減を実施すると発表した。

第3・四半期の純利益は16%減の10億5000万ドル。投資銀行部門の調整後利益が59%減少したものの、ウェルスマネジメント部門が好調で、アナリストの予想は上回った。

エルモッティ最高経営責任者(CEO)は、投資銀行部門について年間9000万ドル規模の追加経費削減を発表した。

投資銀行部門は、M&A(合併・買収)案件が減り助言業務の収入が21%減少。株、債券資本市場業務は減益。トレーディング部門も減収だった。

UBSは、第4・四半期にリストラ費用として約1億ドル計上する予定。

ウェルスマネジメント部門は、新規の顧客資金が差し引き157億ドル流入。取引に伴う利益が大幅に増加したという。

普通株式等Tier1(CET1)資本に対する利益率は12.1%。1─9月では13.8%となり前年同期の16.3%から低下した。

スイスおよびユーロ圏のマイナス金利を背景に、純金利収入は前年比8%減となった。