[ロンドン 21日 ロイター] - シンクタンクのポジティブ・マネーは21日、イングランド銀行(BOE、英中央銀行)が景気低迷局面で貸し出しや政府の財政支出に影響を及ぼすことができるよう、中銀の権限を拡大する必要があると指摘した。

量的緩和の効果に疑問が生じる中、中銀と政府のより緊密な連携が必要との見方も示した。

中銀金融政策委員会のブリハ委員は前週、さらなる国債買い入れの効果に懐疑的な見方を示し、民間資産も買い入れ対象にできる可能性があるとの考えを示唆した。[nL3N2703KU]

ポジティブ・マネーはリポートで、中銀と政府は信用政策部門を新設し、中銀が貸し出しに影響を及ぼせるようにすることを提案した。また、中銀が政府の財政政策について見解を示すことを認めるべきだとした。

現状では、中銀は財政政策への言及を控えているほか、特定の企業や業界に貸し出しを誘導することを回避するため、社債の買い入れは小規模にとどめた。

中銀は現在、財政委員会を通じて議会に対し説明責任を負っているが、リポートでは、国民が直接意見を述べることを可能にするとともに、中銀の責務について議会で定期的に討議すべきだと指摘した。

中銀金融政策委員の人選についても、財界や学界の外に採用範囲を広げ、労働組合や市民団体などからの候補も検討すべきだとした。

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