[東京 21日 ロイター] -
東京株式市場で日経平均株価は続伸し、56円高の2万2548円で取り引きを終えた。連休の谷間で大きなポジションが取りづらく、高寄りして始まった後は一進一退の展開となった。模様眺めムードも強かったが、下値不安は感じられず、後場にかけて強い基調を維持。終値ベースでは連日の年初来高値更新となった。
18日の米国株市場は、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)<JNJ.N>とボーイング<BA.N>を巡るネガティブなニュースでリスク選好ムードが後退。S&P総合500種の重しとなったものの、外為市場でドル/円が108円台で落ち着いて推移していることが支えとなり、東京市場は買い優勢で始まった。
その後、手掛かり材料に乏しく強い方向感は出なかったが、売る材料が見当たらない中で、じりじり値を上げた。東証1部の売買代金は1兆5304億円と商いは低調。日経平均の一日の値幅も上下65円55銭にとどまった。市場からは「下値が堅いので売り込めないし、売り方の買い戻しも続いている」(国内証券)との声が出ていた。
一方、これまでにCTA(商品投資顧問業者)などトレンドフォロワーのショートポジションは解消されてきたとの指摘もある。「(トレンドフォロワーは)ネガティブな材料でセルオフにならない限り、2万2500円から上の可能性を狙いにいくと思われる。長期にわたってロングポジションを組み上げていくというより、2万2500円を割れない範囲でどこまで他の投資家が乗ってくるようなトレンドができるかということを一定期間試すような買いになりそうだ」(野村証券のクロスアセット・ストラテジスト高田将成氏)との指摘が出ていた。
TOPIXは3日ぶり反発。東証33業種では、証券、鉄鋼、建設、サービスなどが値上がり率上位にランクイン。半面、海運、医薬品、空運などは軟調だった。
東証1部の騰落数は、値上がり1432銘柄に対し、値下がりが616銘柄、変わらずが107銘柄だった。