金利と為替のリターン/リスク(エマージング深層潮流)
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エマージングでは、現地通貨をドルなどの基軸通貨に交換できるかどうか(兌換リスク)も重要なリスクの要素となってきてそれが金利に反映しています。外貨建ての債券であっても、送金規制により投資元に資金を回収できないリスクもあります。
新興国の外貨繰りが苦しくなると、交換規制を導入するので現地通貨を手元に持っていたとしても交換ができなくなりますしその様な状況だと現地通貨が暴落することもあります。
記事にもでていますが、為替のボラティリティ(標準偏差)の方が金利より圧倒的に高いので、殆ど為替で決まるイメージです。
エマージング向け投資については、昨今の先進国での低金利環境を反映して、アルゼンチン100年債への投資が最近話題となりました。国債の場合はいずれ返ってくるとの投資家の思惑なのでしょうか。。
https://www.nikkei.com/article/DGXLZO18735140R10C17A7EE9000/下記は日興AMの「上場インデックスファンド新興国債券」のページ。2013年3月以降はレンジ圏の推移。
新興国はインフレ率も高く、為替が大きくソブリン通貨に対して減価することがある。本記事でもブラジル・ナイジェリアについてはそれが伺え、その水準も他4国より大きい(だから他の通貨より金利も高くなっている)。また急に変動することが大きいため、どのタイミングを取るかによってリターンが大きく変わりうる点が留意点。
記事の趣旨として分散投資することでのリスクリターン改善だろうし、それはその通り。一方で「新興国通貨」という資産クラス全体で例えばドル金利が上がっていくときにリスクが一般論として一定あったりもする。
https://www.nikkoam.com/products/etf/lineup/bcem通貨に関しては新興国・フロンティア国の通貨であっても(ドル円ほど流動性がないにせよ)市場価格が随時参照可能なため、上場株式のような伝統的なアセットクラスと同様に効率的ポートフォリオを組むことによってポートフォリオのリスク・リターンを改善できるということを、当社メンバーが記事で纏めさせていただきました。
こちらの記事ではポイントを通貨リスクに絞るために話をシンプルにしていますが、実際にはクラウドクレジットの場合は、通貨リスクに加えて信用リスクもある運用を行っており、信用リスクのあるポートフォリオの最適化は、ローンの価格を随時参照できず、そもそも流動性もないため、効率的ポートフォリオとはなんなのかを改めて考える必要があります。
幸い、信用リスク管理の分野は銀行のバーゼル規制や、よりピンポイントにハイリスクのセグメント(ハイ・イールド債投資やバンク・ローン投資)のリスク管理の先行事例が豊富にあり、クラウドクレジットではこういった観点も取り入れた最適ポートフォリオのお客様への提案を行うためのエンジンの開発も行っていきます。
もちろん、短期的には、もともと個人の方がクレジット投資を行うというのがそれほど身近ではなかった中で、まずは均等張り的なものであっても分散投資を徹底いただくという方がいきなり(複雑なクレジットの)最適ポートフォリオに飛躍するよりよいと考えており、分散投資を進めて頂ける機能を順次リリースしていく予定です。