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ベビーパウダーへのアスベスト混入の背景には、タルクの使用があります。タルクは、化粧品パウダーや黒板に物を書くためのチョークなどに用いられている鉱物です。「天然ミネラル配合」というような化粧品には、タルクが使用されていることが多くあります。

このタルクが、J&Jのベビーパウダーにも用いられてきました。タルク自体の発がん性は明らかではありませんが、タルクを採取した際に、同じ鉱物であるアスベストが一定の割合で混入してしまうようです。そして、このアスベストが混入したまま製品化されてしまうと発がん性が問題になります。

アスベストは、石綿と呼ばれる物質で、加工しやすく断熱性などに優れることから、古くから建材として用いられてきました。しかしその後、石綿に暴露した方に肺がんや中皮腫と呼ばれるがんが増加することが相次いで報告され、現在は発がん性が高い物質として建材に用いることが禁止されています。また、多くの公共施設でそれが発覚した場合には建て直しを余儀なくされました。

このため、化粧品などでタルクを用いる場合には、製品に使用される前に、多量のアスベストの混入がないかを検査される必要があります。

今回、J&Jのベビーパウダーの使用者に中皮腫などのがんが生じたという報告が相次ぎました。中皮腫は比較的珍しいがんで、アスベストと密接に関連があること、現在の建造物にアスベストが使用されていることは珍しいこと、患者が建築などに携わらない女性で他にリスクがないことなどから訴訟に至り、今回のFDAの介入に繋がっています。

そして、実際にアスベスト混入が明らかとなり、製品の自主回収という結末となっています。

さらに問題視されているのは、J&Jが、製品にアスベストが混入していた可能性を認識していたにもかかわらず適切に対処せず隠蔽していたのではないかということです。このあたりはもう少し捜査が進む事で明らかになってくるのではないかと思います。
J&Jに6年弱、在籍していました。同社にはあまりにも有名な成文化された経営理念「Our Credo(我が信条)」がありますが、お題目でなくこれは実際に浸透・徹底されていました。患者・医療従事者・社員・地域社会、そして株主、と5つのステークホルダーに対してビジネスを行う上で負う責任を明記したこのOur Credoは単なる「信条」を超えた会社のコア・バリューであると同時に、経営戦略でもあったというのが私の理解です。

1982年にJ&Jは解熱鎮痛剤・タイレノールへの毒物混入を「疑い」の段階でいち早く自ら公表し、全製品を回収。これがいわゆる「タイレノール事件」であり、Our Credoの存在を一躍有名にした件です。この話は脈々とJ&J社内でも語り継がれており、これを元に作られたOur Credoをベースとする意思決定プロセスとして今でも生きています。

今回のベビーパウダーはどうだったのか。J&Jのことですから、この発表に至るまではいろいろなことがあったと推察しますが、Our Credoの存在感を踏まえれば、消費者・市場への影響はもちろんのこと、J&Jで働く社員のエンゲージメントへのインパクトも気になります。
J&Jのベビーパウダーにアスベストが混入していることをFDAが発見したため自主回収したとのことで株価も▲6%急落しています。 
 この話は昔からあったはずで、訴訟をかなり抱えていますので、軽く見ない方が良さそうです。
「J&Jがベビーパウダーを自主回収するのは今回が初」とのこと。
本報道によりジョンソン・エンド・ジョンソンの株価は6%超下落しました。