[18日 ロイター] - 中国株式市場は1カ月ぶりの大幅安。週間ベースでも値下がりした。米中貿易戦争が続く中、第3・四半期の中国の国内総生産(GDP)が予想を下回り、中国経済に対する懸念が深まった。

週間ベースではCSI300指数が1.1%安、上海総合指数が1.2%安。

華宝信託(上海)のエコノミスト、Nie Wen氏は予想を下回るGDP成長率は製造業をはじめとする輸出関連業種の弱さが原因と分析。

「輸出が回復する見込みがなく、不動産部門の伸びが鈍化する可能性もあるため、中国経済への下押し圧力は継続する公算が大きい。第4・四半期の成長率は5.9%に落ち込む見込み」と述べた。

「当局は政策を緩和する見通しだが、一段と控えめな形になる」と予想した。

セクター別指数は軒並み下落。不動産<.CSI000952>、インフラ<.CSI000950>が下げを主導した。

香港市場も下落して終了した。中国のGDPを受けて下落した他のアジア市場に追随した。ただ景気刺激策への期待から週間では値上がりした。

18日のハンセン指数<.HSI>終値は128.91ポイント(0.48%)安の2万6719.58。

ハンセン中国企業株指数(H株指数)<.HSCE>は48.13ポイント(0.45%)安の1万0540.04で引けた。

週間ではハンセン指数が1.6%高、 H株指数は0.8%高となった。

今週は景気てこ入れに向けた政策期待が相場を下支えした。

香港金融管理局(HKMA、中央銀行に相当)は14日遅く、銀行のカウンターシクリカル資本バッファー(CCyB)比率を2.5%から2.0%に引き下げると発表した。また16日には大手銀行9行が中小企業の支援策で合意したことを明らかにした。

米中通商交渉の進展具合にも注目が集まっている。

シドニー株式市場の株価は続落。中国の弱い内容の統計が発表され、エネルギー株を圧迫した。

S&P/ASX200指数は前日終値比0.5%安の6649.70で終了。一方、週間では0.6%上昇した。

この日の取引は薄商いだった。投資家は英国の新たな欧州連合(EU)離脱案が英議会で承認されるか、また米中貿易協議の進展について、注視している。

中国の第3・四半期の国内総生産(GDP)は約30年ぶりの低い伸びだった。

金融株指数<.AXFJ>は0.4%安。4大銀行株は0.3─0.8%安。

鉱業株指数<.AXMM>は0.1%安。銅価格高により、リオ・ティント<RIO.AX>は0.8%高。鉄鉱石価格が下落し続けており、BHPグループ<BHP.AX>は0.2%安。

エネルギー株<.AXEJ>は0.8%安。低調だった中国統計を受けて、原油価格が下落した。中国は世界最大の原油輸入国。

生活必需品株<.AXSJ>は1.7%安。不動産株<.AXRE>は0.6%安。

ソウル株式市場の株価は続落。英国と欧州連合(EU)がEU離脱案の見直しをめぐる交渉で合意したことを受けて、序盤の取引では小幅上昇していたものの、中国の弱い内容の統計によって値を消した。

総合株価指数(KOSPI)は17.25ポイント(0.83%)安の2060.69で終了した。一方、週間では0.79%上昇した。

中国の7─9月期の国内総生産(GDP)は、約30年ぶりの低い伸びを記録した。

大信証券のアナリストは、中国のGDP伸び率が6.0%にとどまったことを受けて、KOSPIは下落に転じたと述べた。

外国人投資家は1418億ウォン相当の売り越し。

(リフィニティブデータに基づく値です。前日比が一致しない場合があります)