[15日 ロイター] - 米JPモルガン・チェース<JPM.N>が15日発表した第3・四半期決算は利益が市場予想を上回った。同社のダイモン最高経営責任者(CEO)は、米個人消費の堅調さが続いているという見方を示した。

純利益は90億8000万ドル(1株当たり2.68ドル)で、前年同期の83億8000万ドル(同2.34ドル)を上回った。

リフィニティブによると、1株当たり利益のアナリスト予想平均は2.45ドルだった。

決算発表を受け、同社株価は午前の取引で約4%上昇した。

債券取引事業と引受事業が好調で、主要4部門のうち3部門が増収。米中貿易戦争の激化、世界経済の鈍化、利下げの影響に対する懸念を和らげた。

収入は8%増の300億6000万ドルで、アナリスト予想平均の284億9000万ドルを上回った。債券取引事業の収入が25%増と好調で、株式取引事業の弱さを相殺した。

商業銀行部門は利下げが影響し、唯一減収となった。

ダイモンCEOは、特に中国や地政学や貿易が企業景況感を低下させているとの見方を示す一方、現在の家計は「非常に力強い」とし、「消費者は良い状況にある」と指摘。雇用の伸びはやや鈍化しているが、なお前向きだと述べた。

オッペンハイマーのアナリストは顧客ノートで、JPモルガンの決算は「堅調」だったとし、トレーディングと投資銀行部門の力強さに言及した。