「落書き」をリアルな写真へ。AIはここまで進化した

2019/10/18
最前線で活躍するイノベーターたちの講義をオンラインでお届けする動画講義『MOOC』。今月は「テクノロジー・サイエンス」特集をお届けしている。
今回はその第9弾として、株式会社経営共創基盤・川上登福氏の「ビジネスを加速させる AI活用入門」を配信する。
全てのビジネスパーソンにとって欠かせない存在になるであろうAI。
ディープラーニングをはじめ、AI関連の技術の進化はとどまるところを知らない。
またビジネスへの活用も進んでおり、企業経営でもAIをどう取り入れるかが成長の鍵を握るだろう。
本講座では、講師の川上氏が豊富なコンサルティングの経験を踏まえ、AIの基礎知識から活用のポイントまで「約3分×7回」で講義。文系理系問わず、要点が理解しやすい構成になっている。
今回は無料公開中の第1話の内容と第2話以降の概要についてお伝えする。

AIは「万能」ではない

川上 ここ数年、AIという言葉をメディアでも頻繁に耳にするようになりました。
しかし、AIに関する定義もまだまだ曖昧です。なんとなく人間のようにふるまうことができるもの、そんな認識が一般的かもしれません。
そのためか、ブームに乗って「AI〇〇」という製品・サービスが次々と出ています。
結局、AIで何ができるのか。今回は事例を踏まえて見ていきましょう。
こちらは左下の女性の顔と上段にある写真を組み合わせるとどのような顔になるか、AIが表現しています。

左下の写真が変わると、下段の写真も変化します。しかも、これは大量の顔画像を学習したAIが自動生成しているのです。
またこんな事例もあります。
100万枚以上の写真を学習したAIは、落書きをリアルな写真に変換することが可能です。
上記の左側の落書きをAIは右側の画像に変換しています。
ちなみに、左側を他の画像に変えると岩盤の写真に変換され
真ん中に線を描くと滝に変換されます。
さらにこちらの画像。
これは実在のアイドルの写真ではありません。
日本人が好きそうな女性アイドルの写真をAIに学習させて、アイドルの顔を自動生成させているのです。
なんとなく実在しているように見えますが、こちらに出ている女性はいずれも実在しません。
今、見ていただいたのはAI技術の一部です。
正直、3年前にここまで進歩しているとは予想できませんでした。想像以上の速さで進歩しています。
今から3年後、この講義の内容が陳腐化している可能性は充分にあるでしょう。
AIは色々なことができる可能性があります。
しかし「万能」とは限りません。あくまで「道具」であると捉えるのが正しいでしょう。
この講義ではAIとは何か、そしてどのように活用すれば良いかお伝えしましょう。

AI活用のヒントを掴む

「ビジネスを加速させる AI活用入門」では、第2話以降でその内容を詳細に解説する。
第2話以降のタイトル、内容は以下のとおり。
「現在のAIブームは3回目である。」
AIが注目され始めたのは今に始まったものではない。実は最初に脚光を浴びたのは、1950年代なのだ。
現在のAIブームに至るまでの過程はどのようなものだったのか?「ビッグデータ」、「ディープラーニング」と関連付けながら川上氏が丁寧に紐解いていく。
AIで話題になった「ディープラーニング」。
しかし、そもそも「ディープラーニング」の何が画期的だったのだろうか。
それを理解する上で、川上氏は画像認識や動画解析の例を挙げる。第3話ではディープラーニングの基礎を講義する。
日本のAI活用は遅れている。
川上氏はこう指摘する一方で、日本ならではの「掛け合わせのAI活用」に勝ち筋があると言う。
果たして、日本のAI活用は進むのか。その展望と課題をお伝えする。
AIを具体的にどう活用するか。
日本企業が直面する課題に対して、川上氏は「ビジネスの行程の一部をAIに任せるべき」と提言する。
AIと人間、機械との調和について、事例を挙げながら明快にお伝えする。
AIを利益に結びつけるにはーー。
これを実現した1つの日本企業がある。それが建機メーカー・KOMATSUだ。
従来の「売り切り型」のビジネスモデルから「利用型」ビジネスモデルへの転換。川上氏がその詳細を解説する。
「AI活用には『2つの壁』がある。」
100社以上にコンサルティングを手掛けてきた川上氏は、その課題を指摘する。
日本が世界で繰り広げられるAI活用で遅れをとらないために何が必要か。川上氏の本音が明かされる。
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