石川康晴「ゆうこすのメディア戦略は秋元康さんと似ている」

2019/10/17
市場規模約16.5兆円と言われているEC業界。近年SNSの普及により販売力のあるインフルエンサーの存在が注目されるようになった。

今回、『earth music&ecology』などのアパレルブランドを運営するストライプインターナショナル代表取締役社長兼CEOの石川康晴氏と「モテクリエイター」としてコアなファンを多く持つ菅本裕子ことゆうこす氏の特別対談が実現。

「これからのEC時代に求められるインフルエンサー」について語り合った。
「ゆうこす」は何がすごいのか?
石川 ゆうこすと初めて会ったのは約4年前だよね。あるファッション雑誌の編集長から「絶対〝来る〟子がいるから会ったほうがいい」って言われて。
ゆうこす 懐かしい! その後すぐ、ストライプインターナショナルさんの展示会に呼んでいただいたんです。そこで社員の方に「この子、知ってる? こういう動画を上げているゆうこすって言って……」と石川さん直々に説明してくださって。
私のこと、すごく見てくださってる! と感動したのを覚えています。
菅本裕子/モテクリエイター・YouTuber。タレント、モデルとしても活躍し、20代女性を中心にInstagramで紹介した商品が完売するなど、カリスマ的人気を誇る。また、YouTubeチャンネル「ゆうこすモテちゃんねる」は同世代の女子を中心に絶大な影響力を持つ。個人事務所KOSを設立し、SNSを駆使した自分プロモーションで、ファンを広げ続けている。
石川 まだ「ゆうこすモテちゃんねる」が15万再生回数ぐらいのときかな。一部のヘビーユーザーは見ているけれど、トレンドに敏感なうちの社員達もまだ知らないくらいで。
うちの社員のカンファレンスに出たときも、みんなシラーッとしていました。「誰、あの人?」みたいな。
そのアウェー感がある中で、めちゃくちゃ笑顔で 「こんにちはー!」って挨拶をしていて、この子強いなと思いました。
石川 康晴/アース ミュージック&エコロジーなどのアパレルブランドを展開するストライプインターナショナル社長。1970年岡山市生まれ。23歳で起業し、2017年度グループ売上高1300億円。公益財団法人 石川文化振興財団の理事長も務め、地元岡山の文化振興に力を入れる。趣味はマラソン、料理、現代アート。2018年、京都大学大学院修了。
ゆうこす そのとき、つかみが必要だなと思って通行人に「ゆうこす知ってますか?」って聞く動画を流そうと考えたんです。それで、早朝の原宿に行ったんですけど、なかなか私のことを知っている人がいなくて……。
なんとか「知ってるよ」って答えてくれた人の映像を使って、無理やり動画を作りましたね。
石川 でも、1年経って同じカンファレンスに出てもらったら「キャー!」ですよ。たった1年で1000人の店長の反応が、「シラーッ」から「キャー!」。これが3年前なんですけど、そこからの勢いが凄かったですね。
──具体的に、ゆうこすさんにはどのような変化がありましたか?
石川 一言で表すとリテラシーが上がった感じがするね。ビジネスのリテラシーはもちろんだし、SNS、YouTube、あとデバイスや編集能力……。
全てのリテラシーが一気にアップグレードした。それに、そのスピードがすごい。
だって1年前に「第二、第三のゆうこすを育てたいなと思って、プロダクションを作るんです。この前やっと候補者が1人決まったんですよ」と話していたのに、今はもう800人所属しているんでしょ? 本当にびっくりですよ。
ガラケーからiPhone 11に変わったぐらいの変化が、年に1回ずつ起きる(笑)。それがゆうこすですね。
ゆうこす いやいやいや……! ありがとうございます。
人気がある今、第二のゆうこすを育てる
──ゆうこすさんはご自身を大きくアップグレードできた要因を、どのように分析されているのでしょうか。